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コラム 樹海

 政治とカネの関係は古くて新しい。その昔には「井戸塀政治家」の言葉があり、政治の道に入ったばかりに資産を売り尽くし残ったのは井戸と塀だけという揶揄に使われたものだ。だが、こうした政治家は自分の財産を処分して政治の世界に生きたのだからまだいい。つまり―政治とは、これほどにカネが掛かるものらしい▼日本商工会議所の会頭を務めた財界の巨頭・藤山愛一郎氏は、この見本といっていい。カネで大きくなった政治家もいるのだろうが、多くは失敗している。天才政治家・田中角栄元首相のロッキード事件。その弟子筋にあたる竹下登元首相はリクルート問題。金丸信・副総理は建築業界からの献金で傷がつき政界引退に追い込まれるなどカネに纏わる醜聞は多い。そして―今度は同じ系統の派閥に属する橋本龍三郎元首相の一億円献金の不祥事である▼日歯連の会長だった臼田氏と東京の料亭で盃を傾けながら一億円を貰ったそうだ。今から三年前の話だが、橋本氏は「記憶がない」の一点張り。いかに政治家とはいえ、一億円は大変な金額である。臼田容疑者は「一億円の小切手を渡し、橋本氏は胸の背広のポケットに入れた」とまで話しているのに―である▼細かいことは検察や警察の調べを待つしかないけれども、橋本語録には何となく不純で嫌らしい響きがする。先輩の金丸副総理は、集めた資金で金の延べ棒を買い金庫の奥に隠していたそうだが、橋本元首相はもっと悪辣な感じもする。それでも悪いと思ったのか派閥会長を退き政界引退の話も―。(遯)

04/07/31

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