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和太鼓サンバで打ち比べ=世界大会に「生」初参加

8月4日(水)

  太鼓ブーム立役者の一つ、和太鼓グループ「生」(しょう、木下節生代表)が十四日、長野県岡谷市で開催される第五回世界和太鼓打ち比べコンテスト(岡谷市主催)に参加する。厳しい予選を勝ち抜いた十チームのうち、外国からの参加は「生」のみ。
 このコンテストは日本太鼓連盟の小口大八副会長が企画したもので、一位は文部科学大臣奨励賞、二位は長野県知事賞、三位には岡谷市長賞が授与されるなど、日本を代表する大会の一つだ。
 「生」が演奏する曲は木下さん作の「タイコ・デ・サンバ」。
 「日本のリズムだけでなく、ブラジルのリズムも勉強したい」と考え、木下さんは以前サンパウロ市内のエスコーラ・デ・サンバ(サンバ学校)に参加した。サンバ独特のリズムを勉強していたが、まわりの黒人には「何で日本人がいるんだ。日本人には向いていない」と怪訝な表情を浮かべられたという。
 この時の苦い経験をバネに、サンバを和太鼓に取り入れた。この曲はサンバ関係者にも認められ、七月三日に行われた伯響祭に参加した際には有名なサンバチーム、メニーノス・ド・モルンビーのメンバー約五十人が応援に駆けつけた。
 木下さんは「和太鼓を使ったサンバが、小口さんにも認められました」と日本でも評価されたことに、顔を大きく綻ばせる。最も嬉しかったのは、「日系人の自分がブラジルで認められ、そして自分のルーツである日本でも認められた」ことだ。
 コンテストには伯響祭に「生」のメンバーとして参加するため日本から駆けつけた、寺口久美子さん(やまと獅子太鼓リーダー)、佐々木遂一さん(和太鼓「神代」)にもう一人の日本人を加え、木下夫妻の五名で参加する。
 木下夫妻は今月の始め日本に渡り、メンバーと合流。夫人の郷里である奈良県で練習を行う予定だ。
 佐々木さんは「他のチームは伝統的な演奏をすることが予想されるので、『生』の異質な演奏がどれだけ本選で受けいれられるか不安です」と言うが、「でも、頑張ります」と寺口さんが付け加えた。
【木下節生】日系二世。二十二歳の時、奈良県に留学し、二十七歳から本格的に和太鼓を習い始めた。九九年「木下節生太鼓グループ」を設立し、現在門下生は六十名にもなる。一昨年プロの太鼓グループである「生」を結成。

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