ホーム | 日系社会ニュース | 長崎「原爆の日」=犠牲者の冥福祈る=サンパウロとラーモス移住地で=「ナガサキを最後の被爆地に」

長崎「原爆の日」=犠牲者の冥福祈る=サンパウロとラーモス移住地で=「ナガサキを最後の被爆地に」

8月11日(水)

  長崎原爆の日の九日に合わせて、在ブラジル原爆被爆者協会(サンパウロ、森田隆会長)、長崎県人会(同、丹生登会長)、原爆被爆者の会(サンタカタリーナ、小川和巳会長)主催のミサがそれぞれ捧げられ、犠牲者の冥福が祈られた。参列者は「ナガサキを最後の被爆地にしたい」と願った。
 「一瞬にして亡くなった人たちのことを、いつまでも心に留めてほしい」。
 サンゴンサーロ教会の久次マリオ神父の言葉に、参列者九人は静かに耳を傾けた。被爆者協会は原爆投下の日時を基準に、例年九日午前十一時からサンパウロ市サンゴンサーロ教会でミサを行っている。
 ブラジルでも日本と同様、被爆者の平均年齢は七十歳以上。年々会場を訪れる人が減少、高齢化を改めて印象づけた。
 サンタ・カタリーナ州フレイ・ロジェリオ市のラーモス移住地には、「平和の鐘公園」が整備されており、鶴をイメージした高さ二十五メートルにモニュメントが立っている。
 長崎県の国際親善協会から、「平和の鐘」が贈られたことをきっかけに一九九八年から造成が始められたもの。州政府が三十万レアルを支援した。
 長崎で被爆した三人が、現在移住地に居住。被爆者の会は市との共催で、七日に慰霊ミサを行った。三回目の今年、地域住民を含めて、約七十人が出席。反戦・反核を祈った。
 長崎県人会のミサはジャバクアラ区の同県人会会館であり、関係者ら約三十人が出席したという。

image_print