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パークゴルフ〃育ての親〃帰国=川さんパラナの「文教」充実に貢献=元教師,定年後に来伯=一時期、移民資料館館長を

9月23日(木)

 [ロンドリーナ]パラナにパークゴルフのタネを蒔いて育てたほか、パラナ移民資料館(ローランジア)の館長をつとめた谷川悟・節子さん夫妻が、三日、関係者に惜しまれ帰国した。足掛け五年間、パラナの〃文教〃充実に貢献した。
 谷川さんは、九五年、北海道十勝管内の四十年にもおよぶ教員生活に「定年」という区切りをつけ、北海道日伯協会のすすめもあって、「日本の伝統文化の普及」の任をおびて、ロンドリーナに着いた。
 渡伯まもなく、パラナ日伯文化連合会を通じ、ロンドリーナ近郊で日本語をはじめ、縦笛、ラジオ体操、折り紙などの指導を始めた。
 〇一年から〇二年にかけて、パラナ移民資料館の改築にかかわり、資料収集につとめ、〇三年からは館長だった。
 谷川夫妻は、息抜きに、とパークゴルフの道具を携えて来ていた。休日を利用して楽しみましょう、と有志に働きかけ、それに吉井建設の吉井篤社長が理解を示し、特に施設づくりでしっかり応じ、シャカラ・グラシオーザ、アセルのカンペストレにコースを造成した。これが、パラナに止まらず広範囲に広がる端緒になった。
 平間靖旺さんを会長にブラジル・パークゴルフ協会が設立され、国際パークゴルフ協会に登録を申請し、認定された。国際協会は、谷川さんの功績を認め、協会海外特命普及指導員に任命した。ブラジル協会は、一人歩きができるようになり、さきに第三回南米交流大会を成功させた。いまではロンドリーナはじめアサイ、カストロ、ポンタグロッサ、マリンガ、アチバイア、カルロポリスへと広がった。
 谷川夫妻の送別会が、去る八月三十日、シャカラ・グラシオーザでアサイ、アセルなどの愛好者らが集まり催された。この席で、国際パークゴルフ協会から、クラブ十一本、ボールなどが、ブラジル協会に寄贈された。宴のなかば、谷川さんと縁故がある人たちが、ブラジル国旗に署名し、夫妻に贈った。(中川芳則通信員)

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