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「お願いします、首相」=県連は最新式のパソコン=総合センターへの援助も=日系4団体、懇談会で要望

10月1日(金)

 八年ぶりの首相来伯となった今回の小泉首相ブラジル訪問。九月十五日に文協ビルで行われた首相と日系主要五団体との懇談に合わせ、援協を除く各団体から日本政府に対する要望事項が出された。「日伯EPA(経済連携協定)交渉の開始」という両国関係の将来に関わる大きなテーマから、「日伯総合センターへの援助」という移民百周年に密接につながる事柄、さらには「最新式パソコンの寄贈」まで幅広い要望が並んでいる。各団体の要望事項を詳報する。
 九月十六日午前十一時すぎに小泉首相との懇談会に出席したのは文協と援協、県連に加え、ブラジル日本商工会議所と日伯文化連盟。懇談時間は各団体一分間、百周年祭協会だけ三分間と短時間だった。そのため、五団体はサンパウロ総領事館の要請に基づき、事前に活動内容や首相来伯に伴う要望事項を提出。同総領事館は九月四日に外務省に送付していた。
 【百周年祭典協会】
 文協としての要望はしなかった上原幸啓会長だが、百周年祭典協会理事長として記念事業の目的を以下の四項目とした。
 (1)日本移民並びにブラジル国民に敬意と感謝の意を表明する。
 (2)ブラジル社会で活躍する日系人の今後の団結とさらなる繁栄。
 (3)日伯友好に向け、さらなる関係強化。
 (4)ブラジルにおける日本文化並びに、日本におけるブラジル文化の保存・普及活動。
 これらを達成するために欠かせない中心事業として日本に関する全ての情報を集約した「日伯総合センター」が欠かせないと強調。「このセンターが活動することにより両国関係が密になり、日系人も日本文化に誇りを持ち、より団結すると考える」と、小泉首相並びに日本政府の温かい支援をお願いする、としている。
 【商工会議所】
 今年五月に日本経団連と同商工会議所は、日伯EPAの早期締結に向けた提言書を日本政府に提出しているが、改めて早急な締結交渉開始を求めた。
 その理由として挙げたのが以下の五つの要因だ。
 (1)メキシコで被ったのと同様のダメージを日本企業が受けかねない。
 (2)ブラジルの貿易シェアにおける日本の割合が年々減少。早急に活性化を図る必要がある。
 (3)天然資源国である上に、航空機や鉄鉱石が輸出のトップを争う。また原油生産は石油危機当時一〇%の自給率だったが、現在では九〇%を超え、〇五年には完全自給を達成予定。
 (4)電子選挙の早期導入など世界有数のIT大国であることや、環境ビジネスの視点からも注目されるアルコール車についても、ブラジルは世界最大のエタノールの生産量を誇るため、ビジネスチャンスは拡大している。
 (5)世界最大となる百四十万人の日系人を抱える上に、日本進出企業は約三百五十から四百社と推定される。
 【日伯文化連盟】
 「世界的な規模での日本文化普及活動に弾みがつく」としてインターネットを有効活用することを提案した。
 具体的には、経済や政治がグローバル化している現状を受け、日本以外の国で日本文化普及活動に従事する民間団体が参加するサイトやメールマガジンの立ち上げを検討して欲しい、と要望。また使用言語として日本語と英語で開始し、各国団体間との調整やリポート作成などの部門で日本政府機関や民間有力団体の協力を得たい、と希望した。
 【県連】
 要望事項を事前に提出して欲しい、との総領事館の求めに対し、県連では執行部会を開き、要望事項を検討。百周年の記念事業として以前から検討している日系社会や各県人会の実態調査をするためにも最新式のパソコンが不可欠だ、と要望事項として盛り込んだ。
 また、近年県連の最優先事業となった感がある「日本祭り」についても、「ブラジル社会に日本文化を紹介するのが目的だが、同時に日系社会の活性化と日系社会に日本文化を伝承することでもある。日本祭りについて支援をお願いしたい」としている。
 【援協】
 事業内容についての説明をしたのみで、特に要望事項は掲げていない。

 

 

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