ホーム | 日系社会ニュース | 七宝と花の出会い=岩井さんと河村さん母娘

七宝と花の出会い=岩井さんと河村さん母娘

10月19日(火)

 池坊流いけ花と七宝焼を同時に展示する「三人展・七宝と花の出会い」が、二十三日から二十五日まで文協貴賓室で開催される。
 七宝焼とは「七宝をちりばめたように美しい焼物」の意。ブラジルではまだよく知られていないのが現状だ。七宝作家の岩井和子さんは、これまでに二度ブラジルで個展を開いているが、日系人を対象にした展示会は初めて。「七宝がどういうものかを知ってほしい」と話す。
 展示作品は壷・皿など従来の七宝焼、七宝焼をアレンジした額、ガラス花器とアクセサリーの組合せ。今回は芸術性よりも親しみやすさを意識し、ガラス花瓶(五十~百レアル程)やアクセサリー(八~三百レアル)の直売も行なう。
 いけ花は、河村徳子池坊ブラジル支部長と河村リーナさん親子が、池坊の精神を生かしつつニュースタイルの作品を披露。自然の花卉以外に紙などの異質な素材を用いて意匠を凝らす。
 二十三日午後二時から午後七時まで開会式。二十四、二十五日は午前十時から午後六時まで開催。入場無料。岩井さんは「同じ会場で花と七宝という全く異なる二つのものを同時に楽しむことができます」と呼び掛けている。
〈七宝焼〉
 金属などにガラス質の釉(うわぐすり)を焼きつける装飾工芸の一つ。銅のほか金・銀・青銅などの表面にくぼみをつくり、そこに酸化鉛・酸化コバルトなどを含む種々の色のエナメルを埋め、熱して熔着させる技法。

image_print