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お年寄り大切にする伝統=和歌山県人会50周年祝う=母県から木村知事夫妻=「頭下がる」とあいさつ

11月5日(金)

 「在伯和歌山県人会創立五十周年記念式典」が、三十一日文協記念大講堂で行なわれた。母県から木村良樹県知事夫妻、小川武県議会議長ら十三人の慶祝団を、米国南カリフォルニアから上原淳生県人会会長、ペルーから小阪リカルド県人会会長らを迎え、約六百人の県人が、遠くはドウラードスからも足を運んで同会の節目を祝った。
 笠戸丸移民に後れること九年、一九一七年に初めて県人がブラジルへ渡航した。式典冒頭、県人会の発展に力を尽くしてきた数多くの先没者に全員で黙祷を捧げた。
 地坂満夫会長は、ブラジルにおける県人の歩みをたどりながら、「和歌山県にはお年寄りを大切にする伝統・文化がある。本日もお年寄りが主賓の式典です」と力を込めた。また「県が移住者子弟の教育に尽力された」とし、数多くの子弟が日伯の懸け橋として活躍していることを誇らしげに語った。
 木村知事は祝辞の中で、ブラジルを訪れてからよく耳にする〃母県〃という耳慣れない言葉について触れ、「〃母なる県〃という意味だと気付いて心熱くなる思いがしました」と改めて移民の望郷の念を感じとった様子。来伯に備えて移民関係の本を数冊読み、未知の土地で今日の地位を築き上げた県人に対して「つくづく頭のさがる思いです」と敬意を表した。
 今年七月に熊野三山と高野山が世界遺産に登録されたことから、母県はマスコミや旅行者などの関心を集めている。また、上原会長が「世界和歌山県人大会」開催を知事に提案するなど、今後の和歌山県人のさらなる活性化を予感させた。
 賞勲協会から木村知事、小川議長、門三佐博県議会議員に勲章が授与。高齢者表彰では梅田幸治さんら八十歳以上のお年寄り百三十六名が表彰された。
 長年県人会役員として貢献してきた林正義さんと土井種博さんを功労者として表彰。土井さんは去る九月二十三日、節目の式典に出席することなく他界したが、知事の好意で生前に受章したこととされ、この日は夫人が壇上に上り表彰状を受け取った。
 留学生・研修生OBを代表して西川広アンドレさんが、丁寧な日本語で「地元の人に、電車の乗り方やゴミの捨て方など一から親切に教わりました。和歌山は想像していたより景色の素晴らしい場所」と研修生活を振り返り、研修制度のさらなる継続を訴えた。
 式典後には記念祝賀会・記念アトラクションが催され、知事ら慶祝団と一般出席者が握手を交わしたり、記念撮影をしたりするなど、交流を深め合った。
 「五十周年でせっかく県知事も来るのだから」と、南マット・グロッソ州ドウラードスからは遥々十四時間かけて二十二人が来聖。「四十年来の同船者と昔話をしました」など、旧交をあたためた。

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