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ブラジルで夢叶えませんか=東京のNPO 若者に機会与える活動=瀬頭事務局長が来伯

1月8日(土)

 ブラジルでの語学研修や、ボランティア活動を希望する若者に機会を与えるなど日伯交流活動を行なっているNPO「チャレンジ・ブラジル」(本部・東京池袋)の瀬頭明男事務局長(61)が三日、その受け入れ先を視察するため来伯した。
 同会は二〇〇三年八月に東京都の認可を受け設立。現在までに八人の研修生を送り出しており、美術館や日本語学校、ストリートチルドレンを支援する団体、農業学校、ポルトガル語学校などに籍を置いている。いずれも本人が希望した場所での勉強、研修が実現しているのが大きな特徴だ。
 七回目の来伯となる瀬頭事務局長は移民七十周年の際に初めてブラジルの土を踏んだ。当時、サンパウロ新聞東京支社に勤務しており、「助っ人」として一年間滞在している。
 瀬頭事務局長は今回、日系幼稚園での研修を希望する若者の声に応えるため調査に来た。また、サッカー指導者の養成所も探しているという。
 「今は日本からしか送り出していないが、今後はブラジルから日本へ派遣する」目標もある。「もちろん若者に限らず、日伯間の人物交流のお手伝いしたい」
 登録費は滞在三カ月までで四万円、六カ月まで六万円、一年までが十万円となっている。最長で二年間滞在可。渡航費やブラジルでの生活費などは自己負担となっている。ただし、住居を提供してくれる引き受け先もあり、研修地によってはあまり生活費のかからないところもある。
 今も五人の研修生がサンパウロやベレン、マリンガで思い思いの活動中だ。ホームページには彼らの体験記が報告されている。ベレン市に住む女性は「最近ではポルトガル語の勉強、ボランティア、剣道クラブがメインの生活にあけくれています。また、ベレンで三十年以上前から貧しい家庭の子やストリートチルドレンなどの支援活動を行なっているNGO団体でも活動しています」
 マリンガ市で日本語教師のボランティア中の女性は「授業は私が知る限りの日本の小学校の雰囲気とは異なり、こちらの子どもは授業中とてもにぎやかで授業中の行動や態度には仰天するばかり」と戸惑いを覚えながらも、「子どもたちはとてもかわいくて仕方ありません」と報告しており、充実した生活を送っていることがうかがえる。
 主な引き受け先団体▼サンパウロ美術館▼NGOトルマ・ダ・トーカ▼NGOフェニックス▼日本語学校▼ぺトロポリス成人向け中学、高校講座分校▼保育園▼花卉(かき)栽培農家▼マリンガ文化体育協会▼ワイン製造会社▼ボルトガル語学校▼農業学校
 詳細問い合わせ11・3209・5922(サンパウロ事務所)まで。

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