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結束強めるコチア青年=50周年に向け意識高揚

2月12日(土)

  今年の九月十八日に行われるコチア青年移住五十周年記念式典に向けて、仲間同士の意識が徐々に盛り上がり、結束も強まっている。去る七日、モジ・ダス・クルーゼス市のイタペチ文協会館で行われたコチア青年セントラル汎パライーバ地区の新年親睦会で確認された。
 世話人の野村愛國さん(島根県出身)が、今年も例年のように三十名程度の参加だろう、と予測して会場の準備をしていたところ、倍の六十名が姿を見せた。妻たちの参加が十四名にもなったのは初めてだ。コチア青年連絡協議会の高橋一水会長(高知県)と、玉腰範義(愛知県)、黒木慧(宮崎県)両副会長が夫人同伴で、杓田美代子(三重県)副会長が夫同伴で、出席した。
 高橋会長は「われわれは希望を持ってブラジルに来て、この国に多大な貢献をしてきた誇りを共有している。五十周年をみんなで盛り上げよう」と仲間たちに参加を呼びかけた。
 女性初の協議会副会長となった杓田さんは「私たち女性も五十周年の行事を盛り上げましょう」と女性の役割の重要性もアピールした。
 コチア青年移住第一次一回生で、アチバイア在住の黒木政助さん(宮崎県)は、「今日は、五十年前の九月十五日、あめりか丸でサントスに着いた仲間が六名も参加している。自己紹介するまでお互いに気付かなかった仲間もいるほどですよ」と半世紀を経て再会し、意識の盛り上がりを感じたようだ。「後世に残せるようなコチア青年の記念誌を纏めたい。皆さん、自分の歴史を書いて、原稿を送ってください」と五十周年記念誌編集委員長の玉腰さんは参加者に呼びかけを忘れなかった。
 懇親会に先だって、高橋会長夫妻、黒木慧(コチア青年の森造成委員長)夫妻、杓田夫妻ら、佐藤吉之助さん(宮城県人会副会長)らは芳賀七郎さん(宮城県)が、イタペチで進めている観光農園を訪問して、数十種類・数千本の樹木が立派に成長している姿を見て、サンロッケ市にある国士舘スポーツセンターで始まった「コチア青年の森」(本紙・一月十五日報道)の未来に想いを馳せていた。
 九月十八日に予定されている記念式典に遠隔地で活躍している多くの仲間たちにも参加を呼びかけるために、今月二十三日から一週間の日程で第二次親善交流団をリオデジャネイロ、ノーバ・イグアス-、バイア州方面に派遣する計画も担当の坂東博之さん(徳島県)から発表された。
 〇四年十一月にブラジリア首都圏に派遣した第一次親善交流団(本紙・〇四年十二月三日報道)の成果が大きかったことによる第二次計画だ。仲間を想う〃永久青年〃たちのエネルギーの結束は衰えを知らないようだ。

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