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介護の仕方教えます=救済会、リベルダーデで

3月22日(火)

 介護に悩んでいる人に、ノウハウを授けます──。救済会(左近寿一会長)が今年六月から、リベルダーデ地区で、在宅老人介護者支援グループを立ち上げる。定期総会(十九日)で提案され、承認を受けた。月に一回九十分の会合を持ち、専門家による講義や意見交換会などを企画する予定。
 救済会の運営する憩の園では、要介護棟が満員の状態で、入居希望者の順番待ちが続いている。
 同園では、地域住民を対象に、在宅介護の講習会を年に二回実施。初歩的な介護技術を手ほどきしている。リベルダーデ界隈で、在宅支援サービスを求める声が少なからずあり、要望の声に応える形になった。
 相田祐弘理事が「体力的にも精神的にも、日常動作が低下していく老人介護には、特別な知識と訓練が必要。老人の生活の質を落とさないことを保証しなければならない」と新規事業の意義を説明した。
 木多ナジーラ事務局長によると、三十人の受講者を予定。介護者は二世の代が多いことから、使用言語はポルトガル語が主になる見込み。参加費は無料。心理士の中川クララさんが、担当者になる。
 会合内容は(1)専門家による心理的支援とグループの支援(2)メンバーとの交流(3)体験の交換──などを予定。サンタ・クルース病院や日系高齢者研究グループなどとの共催も視野に入れる。
 木多事務局長は「施設の持っているノウハウが、皆さんの役に立てば、仕事冥利につきます」と話している。
 定期総会では、〇四年度の決算・事業報告、〇五年度の予算案・事業計画案などを審議した。
 今年の予算は、施設と事務所を合わせて二百三万七千五百レアル。貧困家庭を対象にした各種講習会を開くほか、屋外多目的講堂・老人福祉センター・特定有料ホームの建設を三段階で推進していく。
 左近会長は「要介護棟は満員ですけど、半介護棟は十五~二十人の余裕があります。入居の相談をいつでも、受け付けています」とPRした。
 総会には、石橋隆介JICAサンパウロ支所次長、松尾治文協副会長、酒井清一援協第一副会長らが来賓として招かれた。

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