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「勝てるんじゃないか」=決起大会260人集う=谷さん文協会長選に手ごたえ

3月29日(火)

 「フレーフレー谷さん!」。集まった約二百六十人の支持者が、文協会長を目指す谷広海さんに必勝のエールを送った。二十四日午後七時半から、リベルダーデ区のニッケイパラセホテルで「谷さんを文協会長にする決起大会」が開かれた。会場には文協、日系社会の将来を憂える一世を中心にした支持者が結集、大きな盛りあがりを見せた。当日は九十二人が文協に新規入会、谷さんは「勝てるんじゃないか、という感触を得た」とニッケイ新聞の取材に答えた。

 上原幸啓現会長、下本八郎元州議が出馬を表明、文協始まって以来の複数シャッパが提出されると見られている来月十六日の会長選挙。
 現在活発な選挙活動を続けている谷さんが、前代未聞の事務所開きに続いて、二十四日、決起大会を開催した。
 稲門会(早大OB会)、ブラジル盛和塾、学移連、各県人会の幹部たちや、市内在住の一世を中心とした約二百六十人が出席、遠くはバイーア、リオからも支援者が訪れ、「戦後移民初の会長を」と気炎を上げた。
 会場入口に設けられた文協会員申し込み所で参加者の約三割、九十二人が新規会員となり、「百人集まらなかったら負ける」と思っていたという谷さんをして「勝てる感触を得た」と言わしめる大会となったようだ。
 応援であいさつに立った鈴木正威人文研理事は、「ブラジルには約七万人の永住者がいる」と一世地盤の存在を強調したうえで、「(百周年事業が)一部の二世が主体となり、移民不在のまま行われるのはどうか」と問題提起した。
 「戦後移民は、個人主義かつ小市民的家族観を持っており、公共事業には傍観者だった」としながらも、〇三年の戦後移住五十周年事業の成功を指摘。
 「ドンキホーテ精神を持った谷さんを会長にし、二世との連携を図りながら、三年後には総力を結集して、歴史に残る仕事をやっていかねば」と百周年における戦後移住者の役割を位置付けた。
 谷さんは、「谷という男を知ってもらい、人格や実行力を買ってほしい」と呼びかけ、知人から「一世最後のチャンス」と出馬を勧められたエピソードを披露、「引き受けた以上は貫徹する。初心が間違っていなければ、成功する」と表情を引き締めた。
 エジプト遠征を果たしたナポレオンの偉業を例に出し、「明日から進軍し、勝利を得て新しい文協を作りたい。昔の純粋だった気持ちでやっていきたい」との強い決意に、会場から「頑張れ!」の声援もあった。
 谷さんと壇上に上がった涼子夫人は「主人のことは私でさえ立派だと思います」と話し、温かい拍手が送られた。
 稲門会メンバーで谷さんの後輩に当たる石岡紳一郎さんが応援団調のエールを送り、援協副会長の坂和三郎会長が「人格的にも素晴らしい谷さんを会長に!」と乾杯の音頭を取った。
 各テーブルには日本酒やウイスキーが並び、出席者がグラス片手に和やか雰囲気を見せるなか、希望者が壇上に上がり、それぞれに谷さんへの檄を飛ばしていた。

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