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――第10回東京国際スリーデーマーチ――=新緑の武蔵野を歩いた!=参加6万2千=ブラジルから=32人

5月12日(木)

 【埼玉支局=蓑輪政一記者】緑豊かな都下武蔵野市で、歩く祭典「第十回東京國際スリーデーマーチ」(武蔵野市、日本ウオーキング協会、朝日新聞社など主催)が、三日から三日間、延べ六万二千人あまりのウオーカーを集めて開催された。
 この節目ともいうべき大会に、ブラジル・サンパウロの「リベルダーデ歩こう友の会」(細川晃央代表)メンバー三十二人が参加、惜しみなくふりそそぐ陽光の下、新緑の武蔵野路ウオークを満喫した。
 初日の出発式では全員が壇上で二万人あまりの参加者に紹介があったり、二日目の出発式には、ブラジルチームが壇上から出発の気合を込めて「エイ エイ オー!」の掛け声の音頭を取ったりと、地球の反対側から、しかも三十余人の参加ということで大もて、主催者をはじめ各関係者や参加者からは大歓迎を受けた。
 三日間とも、この催しのために用意されたかと思いたくなるような好天の下、
ブラジルの国旗を先頭に歩き、国旗をあしらったお揃いの帽子は会場でもひときわ目立ち、ブラジルをアピールするには格好のチャンスでもあった。
 日本の新聞でもブラジルチームが大きく取り上げられ、チームの赤松孝哉さん(77)幸子さん夫妻は金婚式の思い出に――と、またブラジルで今年六月に開催する國際ウオーキング大会には、日本からも大勢の参加を――という細川代表のメッセージなどが報じられていた。また、二日目の四日、歩き終わって会場に戻った後、会場でウオーキング・フアッション・コンテストがあり、決勝十五人(組)に勝ち残った
秀島正幸さん・きりえさん夫妻が國際友好賞を勝ち取ったという一幕もあった。
 このウオーキング大会は、一九一二年(大正二年)当時の東京市長・尾崎行雄氏が、日米親善の願いを込めて、アメリカに贈った桜の苗木の返礼として、三年後にアメリカ国民の最愛の花「ハナミズキ」が届き、その後一九九六年(平成八年)にこの八十周年を迎えたことを記念してスタートしたもの。
 桜とハナミズキに象徴される国際親善・世界平和への願いがこめられたウオーキング大会と位置付けられている。この大会は以来毎年開催され、今年が十年目という節目の歳を迎えたわけだ。節目の年にふさわしく、延べ六万余人の参加は過去最多という。
 大会中の四日には武蔵野市民会館で、第十回大会の記念式典があり、武蔵野市が新潟県小国町(現長岡市小国)と友好都市という事から、新潟県中越地震とスマトラ沖地震復興祈念も行われ、これにはブラジルチームの参加者も義援金を拠出した。

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