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「親しまれた総領事」=日系団体主催=送別会に200人

5月18日(水)

 一年九カ月の任期を終え、来月三日に帰国する在サンパウロ日本国総領事館の石田仁宏総領事夫妻の送別会が十六日午後七時すぎから、文協ビル貴賓室で開かれた。
 文協、援協、県連、商議所など三十三の日系団体の共催。ウィリアム・ウー、神谷牛太郎、羽藤ジョージのサンパウロ市議三氏のほか、サン・ベルナルド・ド・カンポ市から南洋行市議も出席し、約二百人の来場者が会場を埋めた。
 コチア青年連絡協議会の高橋一水会長(日語)、文協の頃末アンドレ広報担当理事(ポ語)が司会を務め、来賓と共催団体代表者を紹介した。
 共催団体を代表して文協の上原幸啓会長は、「日系団体のため、指導、支援を頂き、親しみのある総領事像を作ってくれた。百周年を共に迎えられないのは残念」とあいさつした。
 画家の故半田知雄さんの作品が記念品として、総領事に贈呈された。樋口伴子次席広報担当理事が花束を恵子夫人に手渡し、会場は拍手に包まれた。
 石田総領事はあいさつで、任期中に行われた戦後移住五十周年記念事業や文協創立五十周年を振り返った。昨年九月の小泉首相来伯、今月末のルーラ訪日にも触れ、「日伯の関係が飛躍する時期にきている」と位置付けた。百周年に関しては、「コロニアが心を一つにして取り組んでほしい。日本政府も最大限の協力をすることは間違いない」と話した。
 「当地を離れるのは残念だが、心を少しここに残していきたい」と後ろ髪を引かれる思いを語り、「色んな場面で日系社会に協力してもらった」と感謝の言葉を述べた。
 会場を大サロンに移して開かれた立食パーティーでは、援協の酒井清一会長が乾杯の音頭を取った。
 来場者は総領事の帰国を惜しみながら、ビールを片手に総領事夫妻と最後の歓談を楽しんでいた。

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