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「平和」の文字現われる=聖体の日タペッテ=地元日系人ら描く=サンタナ・デ・パルナイーバ市

5月28日(土)

 サンパウロ市近郊サンタナ・デ・パルナイーバ市で二十六日、「聖体の日」のミサが行われ、色とりどりのおがくずで宗教画を描いた「タペッテ」が歴史遺産地区を彩った。
 十一色に染められたおがくずと石灰で描かれるタペッチの数は百を数えた。市民約千人が参加し、ほとんどが教会関係のコミュニティグループ。キリスト像や十字架などの絵が描かれる中で、「平和 PAZ」とくっきりした文字が目立つタペッチが注目を浴びていた。
 制作したのはアニャンゲイラ・ニッケイ・クラブのメンバー約十五人。野球やソフトボール活動が盛んな地元団体だ。
 「今年のテーマ『平和』に沿って神父と相談し、描くものを決めました」。二世でクラブの代表竹田勇クラウジオさんを中心にデザインを考案した。
 昨年から参加しているという。「野球やソフトボールをやるのはほとんどが日系人。団体で市の祭に参加することで地元との関係を深めたい」と参加のきっかけを話す。
 同市の文化観光局職員ミリアン・フィウザ・ファルシクさんは、「彼らはブラジル人だけど日本の文化も持っている。参加してもらうことは市のためにもよいこと」と喜ぶ。
 一九九七年から本格的に市のイベントとして定着し、このタペッチは現在では州で最も有名な宗教イベント。当日は、「五万人くらいの来場者」(ミリアンさん)があった。

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