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〃将棋人口〃増やす方策=「バウルー式」はどうか=日語学校に働きかけ=課外で指し方手ほどき

6月4日(土)

 かつて数百人に上ったこともあるブラジル四大棋戦の参加者数。最近は二桁台に低迷し、若手の入会が存続のカギを握る。バウルー将棋愛好会(大川弘毅会長)は一時、地方大会の出場者数が一桁に落ち込んだ。一昨年ほど前から現地文協の日本語学校に働きかけ、将棋人口の増加を図ってきた。会の生き残りをかけたこの作戦が、じわじわと効果を上げてきている。
 サンパウロから三百四十五キロのバウルー。ブラジル将棋連盟(中田定和会長)主催の四大棋戦に団体でやって来て、出場するのは困難だ。そのため独自の大会を企画し、王将戦、名人戦などを三カ月に一回、実施している。
 大川会長によると、将棋愛好会は約四十年前に立ち上げられた。バウルー日伯文化協会の傘下に入っており、会員数は三十人ほど。派手さはないが、仲間うちで細々と対局を楽しんできた。高齢化が進んで、四、五年前に大会出場者が十人を割ってしまった。
 「病気になって来られなくなった人が出てきた。大会も、昼からの半日にしたんですよ」(大川会長)。会の先細りに危機感を募らせた将棋関係者たちは、若手の入会に知恵を絞った。
 そんな時、同じく文協傘下の日本語学校から、子供たちに指し方を手ほどきしてほしいという依頼が入ってきた。生徒の学習意欲を刺激するのが狙いだった。両者の思惑は、一致した。
 希望者十人ほどが愛好会に足を運ぶようになった。「みんな、若い人を相手にするように心がけた」と大川会長。将棋連盟が刊行したポ語の入門書を配布、つきっきりで駒の動か方などを伝授した。
 「日本にデカセギにいった三十代の男性が、将棋を覚えて帰国した。この人が結構強くて、子供たちの刺激にもなっているようだ」と声を弾ませる。
 大会出場者数は、三十人ほどに回復した。マリリア、アラサツーバなどから参加がある。出場費は十レアルで、子供たちからは徴収しない。文協が会場を無料で提供。地元有力者も後押ししてくれるという。
 同会長は「スポンサー探しは重要な仕事と考えており、力を入れるつもり。将棋を盛り上げるために、がんばりたい」と力を込めた。

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