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7月7日(木)

 医者不足に悩む援協巡回診療班に、助っ人が現れた。カンピーナス大学の大学病院。先ごろコロニア東山で実施した時に、同班の要請に応じて内視鏡関連の日系医師を派遣してくれた。同市周辺の巡回先を念頭に、今後の協力も約束しているという。バストスなどで胃カメラによる検査が出来ず、現地から注文がついた。ほかの地域でも同大大学病院と同様の関係が築ければ、問題は改善されるかも。
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 観桜のシーズンが来た。サンパウロ州を含め、南部の平地に植えられている桜は、沖縄桜、ヒマラヤ桜、雪割り桜である。沖縄桜に比べ緋色が薄いヒマラヤ、雪割りの区別の仕方は、情緒的にやるといい。前者は「やわらかく、やさしい」、後者は「悠々としている」。これは、日本人一世の桜の管理の専門家に教わった。毎年、まめに世話をしていると、こういう言い方になる。
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 県連ふるさと巡りも二十二回目。北はアマパーから南はリオグランデドスールまで、国内各地の日系社会を訪ねてきた。ふと考える。まだ行っていないところはあるのだろうかと。それだけブラジルのいたるところに日系人が根を下ろしているということか。
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 九月の県連ふるさと巡りで訪問するバイーア州ウーナ移住地は、一九五三年に三十八家族が入植した連邦移住地。入植の条件や土質の悪さから多くの人が脱耕したが、現在はマンゴスチンなど熱帯作物の栽培などを行っているという。今回の旅行でかつての仲間と再会できたらと、今も同地に暮らす人たちは期待を寄せている。

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