ホーム | 日系社会ニュース | 南米日系コロニア最大規模のカラオケ大会=ABRAC=4?90歳712人が熱唱=ファビアさんグランプリ マリンガ、連日連夜大応援

南米日系コロニア最大規模のカラオケ大会=ABRAC=4?90歳712人が熱唱=ファビアさんグランプリ マリンガ、連日連夜大応援

2005年7月21日(木)

 南米日系コロニア最大規模の第二十回ABRAC(山田健昇会長)全伯カラオケ大会が、十五日から十七日の三日間、マリンガ文化体育協会(矢野清会長)会館で盛大に行われた。この日のために練習を重ねてきた四歳から九十歳までの七百十二人の歌手が参加した。栄えあるグランプリを手にしたのは「あなたの隣を歩きたい」を歌ったアダルトBの部の田辺ファビアさん(32)。最後は涙を流しながら熱唱した。
 「まだ夢みたい。信じられない」。トロフィーを手に田辺さんは話す。今回で三度目のグランプリ獲得だが「三週間前から風邪で心配してたので、今日の優勝が一番嬉しい」と喜びを表した。年齢ごとに分けられた各カテゴリーから選出された九名が、最後にもう一度歌い、その中から田辺さんは選ばれた。
 最優秀歌唱賞を獲得したのはベテランCの部の井川昭さん(65)。二十五年前から歌っているという。「嬉しい。年々レベルがあがっている」と感想を述べた。また、ジュニアの部の大橋さゆりさん(18)はジュリポピュラー賞を受賞した。
 「各地域から選抜されて来る子ばかりだからすごくレベルが高い。審査員の頭から煙が出るくらいだよ。ブラジル人はのめりこむと熱心。これからもっとレベル上がると思う」と話すのは総合審査委員長を務めた島田正市さん。審査員として参加した日本全国カラオケ大会優勝経験を持つ小野幸子さんは「教え子が賞とってくれたら、お金に代えられないくらい嬉しい。ブラジルの子は一生懸命になって練習する。熱意がある」と話す。
 会場では、連日夜中まで大会が続いたにも関わらず、各地域の応援団が、旗を振り、踊りながら声援を送り続けた。出場者は、この日のために練習してくる子ばかり。入賞できず、泣き出す子もいた。それぞれの歌に振り付けをし、着物など豪華な衣装を着飾って熱唱した。
 結城ルイスABRAC副会長は役員として参加するのは今回が初めて。「いい大会だった。大会に関わったすべての人に感謝しています」と挨拶した。同大会に一回目から協力している山田会長は「今までで一番雰囲気のいい大会だった。問題もなかったし、とても嬉しい。一〇〇パーセント、オッケーです」と笑顔で話した。
 この日、会場にはサンパウロを中心にサンタ・カタリーナ、マット・グロッソ、リオ・グランデ・ド・スルなど七州二十四支部から参加、その関係者が集まった。
 その他の各カテゴリーの勝者はつぎの通り。ベテランA・金城清美、ベテランB・吉原久保田いせ子、ベテランD1・鈴木パウロ、ベテランD2・榊原真治、アダルトA・平田信弘、POP・田中なおみ。

image_print