ホーム | 日系社会ニュース | 「実」上がった青年交流=福島県、県人会との合意事業

「実」上がった青年交流=福島県、県人会との合意事業

2005年8月26日(金)

 今年二回目となる福島県県費交換研修制度。一行は七月三十一日に着伯し、十日間の研修を終え、十日午前に研修生三名、引率者、小島友四郎福島県人会長、曽我部事務局長が来社し、報告を行った。
 同制度は去年、同県人会から「青年交流が必要だ」との要請に県が応えたことがきっかけで始まった。「日本の雪を見てもらいたい」と、今年一月にはブラジルから二名渡日し、研修をした。
 一行はサンパウロ市内、イグアスーの滝、リオデジャネイロなどの観光を始め、東山農場、モルンビー競技場、やすらぎホーム、スザノ市役所などを訪れた。モジ・ダス・クルーゼス、グアルーリョスの同会支部へも赴き、歓迎を受けた。また、同県人会員の家にホームステイをし、交流をした。さらに、バンデイランテス私立高校、スザノ州立高校、ワシントン・ルイス州立高校などの高校を見学。高校生らと互いの国のことを質問しあったそう。
 長谷部瑞希さん(県立光南高校二年)は「スザノでのホームステイ先のお母さんは、ブラジル人で言葉が通じなかったけど、ジェスチャーでも通じるんだとわかった」。「高校訪問が楽しかった。永住したいくらいブラジルが気に入った」と笑うのは芳賀香さん(県立光南高校二年)。「フルーツ、マンジョッカ、アボガドがおいしかった」との感想も話した。嶋田慶子さん(県立福島北高校二年)は「グアルーリョス支部副会長の別荘での歓迎会が嬉しかった」と思い出した。
 また、移民に関してはそれぞれが「船で四十、五十日かかってブラジルに来たことや狩をして食料を確保したこと、全部ゼロから始めたこととか、たくさん話を聞いてすごいと思った」と感想を口にした。引率者の十二所謙さんは「今回の目的はブラジルでの生活や移民の歴史、日系社会を知ることだったので、県人会の人とたくさん交流して話を聞けたのでよかった」と述べた。一行は十日午後に帰国した。

image_print