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バッチャンも=進取の精神を=パラナ州で婦人の集い=「新たな刺激与え合う」

2005年9月14日(水)

 【アラポンガス発秋山郁子記者】わたしたちバッチャン世代も世界の動きを見て参加していこうーー。パラナ州婦人の集いが十一日、同州北部アラポンガス市の文化体育協会で開催され、州内の十六婦人会から約四百五十人が出席。世界情勢や社会についてもっと学んで家庭や地域で生かそうと識者の講演に耳を傾けた後、積極的に交流した。
 「昔は、女は結婚して子供産んで育児をして、子供が独立したところで終わりだった。でも今は、寿命が延びて夫や子だけでなく、孫の行く末まで心配する時間ができた。でどうするか。三世代では言葉も話題も違う。バッチャン世代がもっと新しい世界を知ろう、刺激を与え合おうと集っている」
 パラナ日伯文化連合会(アリアンサ)婦人部の尾形敏子会長がそう意義を語るこの集いはアリアンサとパラナ文化運動連盟(リーガ)の共催で、一九九八年から始められたものだ。
 毎年各地の文協、婦人会が主管になって行われ、アラポンガスで開催されるのは今回で二回目。衣装を揃えたり赤いリボンを全員付けたりと、団結力を見せつける婦人会も目立った。
 州議でリーガ会長の西森ルイス氏がまず講演。自身の経験を交え、独自の視点で『日系の政治』をテーマに日ポ両語で話した。
 「信長、秀吉、家康は性格や政治手法は違うがそれぞれの時代に適していた。ブラジルも時代が変わりつつあり、より真面目な人が求められてきている」と指摘。また、「日系の若者では政治家を目指す人は少ないが地方から盛り上げるためにも政治の良さを見てほしい」と訴えた。
 続いて、リーガの吉井君子副理事長が積極的な思考の持ち方などについて話し、会場の女性を元気付けた。
 また、心臓医の三浦誠一さんが『女性の健康と予防』をテーマに、高齢化に伴い心配される病気に関して講演した。
 ロンドリーナ市から夫と共に参加したアメリア・ミドリ・ナカシマさんは十一人の子を育て上げた。子供は医者や歯医者などの仕事で活躍している。「子供が面倒見てくれるが、私たちは私たちでやることをやらなくちゃ」と話した。
 カルロポリス市の髙木茂子さんは「毎回ためになることがいっぱいある。帰るといつも家などで聞いたことを話しています」。
 八十歳以上のバッチャンも十八人参加した。ノヴァ・エスペランサのヤナセ・トシコさん(90)は「一番若くない人」として表彰され、会場は沸いた。
 この後婦人らはレクレーションや体操、地元の太鼓演奏を楽しんでいた。

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