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サンパウロ市で一歩踏み出す=リオから移転、開所祝う=NHK

2005年9月24日(土)

 リオからサンパウロに移転したNHKアメリカ総局支局(中島昇支局長)のイナウグラソンが二十二日夜、支局のあるサンパウロ市モルンビー区のTVバンデイランテスで開かれた。BANDグループのジョアン・カルロス・サアド会長、ロジェール・フェレイラサンパウロ州通信局長、西林万寿夫在聖総領事をはじめ、日米のNHK関係者、日系団体の代表者など約五十人が出席。サンパウロで新たな一歩を踏み出した同支局を祝福した。
 NHK側からはこの日にあわせ、日本の脇田哲志国際部長、アメリカ総局の藤沢秀敏総局長が来聖。冒頭、NHKとBANDグループを紹介するビデオが流され、来賓が祝辞を述べた。
 サアド会長は「日系人は農業や工業など社会の様々な分野で重要な役割を果たしている」とその貢献を称え「百周年を迎えようとする日系社会、その多くが住むサンパウロで共に仕事ができることを光栄に思う」と歓迎の言葉を贈った。
 「ブラジル経済の中心であり、日系社会の中心であるサンパウロに移転したNHKの決断に感謝します。総領事としてこれほどうれしいことはありません」と西林総領事。「両者の協力関係を通して、映像を通じた日伯の相互理解が進むことを祈ります」と期待を寄せた。
 脇田国際部長は、来月放映される開局八十周年記念ドラマ「ハルとナツ」を紹介。「テレビは、遠く離れた日本とブラジルで同じ時間を共有できる存在。テレビを通じて日伯をつなぐ懸け橋になりたい」と決意を述べた。
 支局の移転を受け、藤沢総局長は「これからはブラジルに関する報道も増えると思う」と見通しを語る。「今後は経済の中心であるサンパウロからブラジルの経済を伝えていきたい」と抱負を語るとともに、日本移民百周年についても「NHKとしても協力できることはしていきたい」と語った。

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