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交流協会再建へ=ブラジルに軸足移し

2005年10月8日(土)

 日本の大学生らにブラジルで働きながら学ぶ機会を提供してきた制度を一時凍結するなど、存続の危機に陥っていた日本ブラジル交流協会が来年以降、「ブラジル日本交流協会」として再建を計ることが七日までに関係者の話で明らかになった。
 二十五年続いた伝統の制度を「存続させたい」と願うOBらが結束。協議した結果、事業運営の軸足をブラジルに移して、二〇〇七年四月に次期二十六期生を日本から送り出し、当地で受け入れる準備を進めることになった。
 来年四月には日本支部を開設。研修生募集のため、全国に散らばるOBがそれぞれの地域で「ブラジルのスポークスマン」になり広報活動を行うという。
 また、協会のモットー「ひとりひとりの研修生に目をかけ、手をかけ、心をかける」の姿勢を一層明確にするためにも、従来三―四十人だった研修生を減らすことも考えている。
 日本ブラジル交流協会の藤本明司事務局長は「これまでやってきたことを否定するのではなく、良い部分は残し、現状に合わない部分は切っていく」と説明。「二十五年の伝統を継承しながら現在の形に合うようにしたい」と話している。
 日本での事前合宿の回数や五十冊読書などの課題提出についても再検討し、新しい交流協会像を模索していくことになりそうだ。

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