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「県をこえて仲良く」=東北・北海道親睦演芸祭=今年も盛況に

2005年10月14日(金)

 第二十二回東北・北海道親睦演芸祭(千田曠曉大会委員長・岩手会長)が九日、サンパウロ市の宮城県人会館で行われ、県の垣根をこえた楽しい親睦の一日をすごした。青年部の活躍もめだち、世代をもこえた行事になってきた。
 「横のつながりを深めましょう」。千田大会委員長は開会のあいさつした。ブロック単位で演芸会を始めたのは、ここが最初。「この演芸会をやるようになってから、県をこえて仲良くなった」と川合昭・秋田顧問も同意する。
 二月から東北六県と北海道の会長が毎月一回寄りあって準備会合をしてきた。出演者は民謡、童謡、歌謡の部にわかれ、各県から十一人ずつの計七十七人。各会を代表する芸達者を応援しようと、約三百人が会場にあつまった。
 もともとは業者に頼もうとしていた食事の用意だが、ブロック青年部から「共同で美味しいものを作るから、やらせてくれ」という申し出があり、カレーとヤキソバを百五十食ずつ準備した。
 白熱する舞台の手前にある台所では、実行委員長である近澤マリーナさん(青森)自らがそっせんしてカレー作り。「いろいろな県から青年部が集まってやるから面白い」と熱中する理由をかたる。前日から合わせて四十人もが協力しているという。
 大鍋のカレーをかき回しながら、藤村美恵ノルマさん(岩手)は「各県のやり方を教えあって、お互いに勉強になる。少しでも文化を残そうという気持ちは一緒です」と催しの意義を考えている。青年部はビンゴや売店も担当し、重要な裏方の仕事をになった。大会の余剰金の一部は青年部の活動資金に寄付される。
 カテゴリーごとに審査・採点があり、最終的に県別に集計されて順位が発表された。年齢別カテゴリーがあるため、優勝するには世代をこえた総合力が問われる。
 一位は山形、二位は北海道、三位は岩手だった。過去最多優勝を誇るのは、やはり山形県。荒木同会長は「母県で民謡が盛んだから、しぜんと県人会も影響しているのでは」という。
 最後には会長らが自慢のノドを披露して盛り上げた。参加者らは郷土芸能を堪能しながら、午後四時ごろまでゆったりと親睦をふかめた。

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