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ソロカバ=「もっと楽しくなった」=聖南西お話学習発表会

2005年10月25日(火)

 聖南西教育研究会(渡辺久洋会長)主催の聖南西お話学習発表会が十月十六日、ソロカバ日伯文化体育協会の会館で行われた。昨年からは時代の変化に合わせ、お話の練習による学習効果を残しつつ、もっと楽しく交流できる行事をということでコンクールを廃止し、各校で行うお話大会などで選ばれた生徒が学校代表者として発表する形式となった。さらに歌や劇や踊りなど学校ごとに出し物の発表を行うことにした。
 午前九時から開会式ははじまり、地元ソロカバ文協会長の坂田ゆうじ氏、聖南西文化体育連盟(UCES)会長の森エリオ氏から挨拶があった。渡辺会長は「学校代表者だけでなく、全生徒がお話の練習を一生懸命した。その頑張りはすばらしい」と励ましの言葉をおくった。
 午前は九校から代表者三十九人が発表を行った。どの発表もさすが学校代表者とうならせるものばかり。
 発表の題材もバラエティに富んでおり、自作の作文を発表する生徒も多く見られ、中には「ピエダーデの日系人の歴史」や、ディズニーと宮崎駿のアニメの違いを交えながら感動したことといった興味深いテーマもあり、時間が経つのを感じさせなかった。
 会場二階には、絵や毛筆や工作など各学校の作品が展示され、勉強以外の学習の発表の場となっており、昼食や休憩時には多くの人が鑑賞していた。
 午後は出し物の部で、十三の発表があった。ピラール・ド・スールのカラフルなTシャツで着飾った馬場体操や、コロニア・ピニャールの全生徒参加の劇、イタペチニンガの笛など内容も色々あったが、今年特に目立ったのがYOSAKOIソーラン。四校がそれぞれ異なる踊りを披露し、会場からは大きい拍手を浴びた。生徒たちも普段見ることができない他校の出し物を楽しそうに見ていた。
 教師によるファッションショーも行われ、スーツや紋付袴や仮面などに身を包んだ教師が登場し、ふだん教室では絶対に見られない姿に生徒や父兄たちは大喜び。会場はコンサートのような熱狂に包まれた。
 最後に、全員で「世界に一つだけの花」を大合唱して盛り上がり、出し物の部の最後を飾った。「今年は各校の声援がとても多く、非常に楽しい雰囲気でさらに盛り上がった」と声が会場で聞かれた。ピラール・ド・スール日本語学校で八年勉強している森岡さおりさん(12)は、「お話の部はコンクールがないので残念。でも、昔のよりも今の発表会の方が楽しくていい」と感想を語った。
 閉会式では、お話の代表者の表彰式、続いて八月に行われた聖南西作文コンクールの学校代表者の表彰式が行われ、賞状と記念品が贈られた。式終了後には、その作文コンクールの全作品を掲載した作文集「みらい」が各学校に配布された。
 新しくなった発表会は、まさに日本語学校のあらゆる学習の発表の場であり、地区の教師・生徒が一体となり、活発な活動を行っているようだ。

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