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会田さん=審査員特別賞に=本場の江差追分大会

2005年10月29日(土)

 九月十六、十七、十八日に北海道江差町で行われた第四十三回江差追分大会にブラジルから会田郁子さん(71)が出場し、見事、審査員特別賞を受賞した。今年六月に行われた第十六回江差追分ブラジル大会で優勝し、手にした日本への切符だった。「ブラジルとは雰囲気の違う大会に出場して感動した」と充実感いっぱいの様子で話した。
 ハワイ、ロサンゼルスにも同支部があるが、今回、海外から参加したのはブラジルだけだった。「みんな、役員の方々とか昔からの仲みたいにすごくよくしてくれた」。
 「会場で誰一人無駄口をたたかんのにはびっくりしたね。ちょっとでも間違えるとどよめくし、あんな雰囲気初めて」と大会に参加した感想を話した。
 また、江差追分を最初に伝えた人とされている「佐の市」の、毎年大会前に行われている慰霊法要にも参加した。「凄かった。立派なお寺でね。始める前に江差追分の尺八が流れるんです」。お墓参りにも行き、みんなで江差追分を唄ったそう。「これが一番感動した」。
 ブラジルから来たということで函館文化放送から会田さん自身のドキュメンタリー番組制作の取材依頼も受けたという。
 優勝者には楯、トロフィー、旅行券など三十六の賞が贈呈される。石川諭江差追分会ブラジル支部長は「それほど大規模な大会なんです。でもブラジルから行って優勝したら持って帰れないから困るよね」と笑う。「一人でも多く、このような経験をしてブラジルに感動を伝えて欲しい」と期待を示した。
 会田さんは「日本へ行ったことが無駄にならないようにこれからが勉強です」と力強く意気込みを語った。

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