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20周年祝い公演=日本から宗家迎えて=祥こう流=吟剣詩舞

2005年11月18日(金)

 二十日に文協小講堂で行われる吟剣詩舞道大会に向け、今年二十周年を迎える祥こう(水へんに工)流ブラジル本部(遠藤祥考理事長)は練習のラストスパートを迎えている。
 流派の宗家、松永悠楓さんらが慶祝のため来伯し出演もするとあって、約五十人のブラジル側参加者は練習に気合が入る。ブラジル本部の指導者は四人、四カ所の練習場でそれぞれ最終特訓を行っている。
 指導者の本山祥清さんは四十年間教師を務めている日本語学校の生徒にも声をかけ、参加させている。伊勢島祥恵さん(三世)もその一人。
 「日本語を習っていたらいつのまにか参加することになっていました」と伊勢島さん。日本文化を学ぶことで日本語が身近になったという。
 ビラ・モライス文化体育協会で十二日に行われた練習には、本山さんから指導を受ける会員ら約十人が集まった。慣れない刀を腰に挿し、練習を繰り返すのは当日の第一演目「白虎隊」に出演する十四歳の少年ら。
 「今は学校の試験の期間と重なってしまって大変ですがいい機会です」とある父兄は話す。
 ブラジル本部設立時から参加する椿祥栄さんは「宗家には何年かに一度来ていただいていますが、これまでの練習の成果を見られるので緊張しますね」と身を引き締める。
 振り付けや立ち位置などは、日本から送られてくるビデオを見て学び、普段は宗家からの指導を受けることはないため、今回は貴重な機会だ。
 吟剣詩舞は、詩吟に合わせ剣舞や詩舞を舞う日本の伝統文化。「女性でも男らしい踊りをするのが特徴」(本山さん)。また一つの演目が短いこともあり、「よく知らなくても飽きないで楽しめます」と部員らは来場を呼びかける。
 大会は午前十時から文協小講堂で。入場無料。

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