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TVバンヂ、100周年に関心=29日夜、和太鼓、生け花紹介へ

2005年12月23日(金)

 テレビ・バンデイランテス局(CH13)が移民百周年に向けて動き出した―。二十九日、午前十時十五分からダニエル・ボークの番組『フレンチ・ファミリア』で生け花、太鼓などの日本文化が四十五分間放映されることになった。また、音楽家・島田正市さんが作曲した「大地のように」を歌手の小野幸子さんが披露する。これは同局が、十八日に行われたグループ・フレンズ主催の第九回グラン紅白歌合戦(原正男実行委員長)の後援をしたことがきっかけ。今後は定期的に日本を紹介する番組を放映したい考えを示すなど、百周年に向けて高い関心を示している。
 収録は十五日に行われ、島田さんは紋付き袴で作詞家の河合節子さんとともに出演。娘の島田加代さんの太鼓グループも紹介され、助六太鼓を演奏する。華道家元池坊華道会ブラジル支部の河村徳子さんは生け花を披露。また、リベルダーデ商工会日本舞踊教師の篠崎一さんはお雑煮の作りかたを紹介する。
 「なんだか、すごく気に入ってくれてね」と話すのはオーケストラ・ザ・フレンズの蛯原忠男リーダー。後援依頼をした時、ディレクターやスタッフが紅白歌合戦に興味を示してくれた。また、同局には日系人スタッフが多いことも一つの理由になって、百周年に向け何か計画をしたいと考えていたところだったという。「本当、運がいいです。バンデイランテは最近とっても視聴率があがってるし、嬉しいことです」。その後、原実行委員長が、紅白歌合戦にも出場した同局社長秘書の柿木幸江さん(二世)と連絡を取り合い、冒頭のテレビ番組放送が決定した。
 紅白歌合戦の様子を撮影した同局リポーターは、一時間だけの予定が最後まで鑑賞するなど、大変気に入った、と話していたそう。二十二日にはこの時の様子が深夜十二時から一時までオタービオ・メスキッタが司会を務める「ア・ノイチ・エ・ウマ・クリアンサ」で放映された。
 来年の紅白歌合戦には「百周年の皮切りになるように全面的に支援する」と同局から連絡が入るなど協力的な姿勢が窺える。二〇〇八年までには、日本文化紹介の番組枠をもうけて、定期的に放映していきたい考えも出ている。
 蛯原さんは「これを機に日本文化の一部だけど放映できれば、百周年も盛り上がるような気がする」と期待を示した。

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