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皇族にご来臨いただきたい=百周年に、「移民のふるさと」ノロエステ訴え=最後は50年前の三笠宮殿下

2005年12月24日(土)

 ノロエステ連合日伯文化協会は二〇〇八年に同地で行われる移民百周年式典に、皇室の出席を熱望している。お願いの文書は今月、百周年祭典協会に渡された。白石一資会長は「この機会を逃したらもう、二度とないかもしれません。ぜひとも宮内庁にお伝えしてほしい」と悲痛な面持ちで訴えた。
 日本移民五十周年のおり、三笠宮殿下ご夫妻がリンス市の式典に臨席されたことは、同地の移住者の記憶にはっきりと刻まれている。「最近はマリンガには行かれても、ノロエステには来られない」と白石会長は残念そうにいう。
 今年はノロエステ入植九十周年でもあった。同地最初が、平野植民地だ。戦前を中心に最多の六万人が入植した歴史があり〃移民のふるさと〃ともいわれる。 その後、サンパウロ市や北パラナ方面に転住するものが多かったが、今も一万家族五万人が暮らす。
 祭典協会に出された文章には、「その節(祭典)は日本移民発祥の地であるノロエステご来臨いただければ最高の栄誉と存じています。もし、皇族の方のご来伯が実現いたしますれば、ノロエステあげての大歓迎で、これにまさる慶びはありません」と熱烈な文章がならぶ。
 「悲喜こもごもの歴史に残る古戦場ともいうべきノロエステの歴史を二世、三世の子孫に伝承している現状を皇族の方にご覧して頂ければと願うものであります」。
 祭典協会側では「検討する」としつつも、ブラジリア、サンパウロ、パラナ以外にすでにリオ、ベロオリゾンテが名乗りをあげている現状を説明し、理解をもとめた。

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