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「拓魂の碑」が完成」=首都の上野さん、先達の供養に

2006年1月7日(土)

 【ブラジリア支局】ブラジリアのリアショ・フンドで農業を営む上野秀さん(75)は、昨年、〝拓魂の碑〟の建立を思い立ち、日本の親戚、地元の名士、友人多数参加のもと定礎式を執り行ったが、このほど念願の碑が完成した。
 上野さんは一九五六年、コチア青年第一次六回生として渡伯。レジストロでの五年間の農業経験の後、六〇年十月、現在の農地に入植した。
 当時、ブラジリアは不毛の地と言われ、そのため時の政府はブラジリアに近い土地に経験のあるゴイアニアの日系農家を最初の食料供給計画としてリアショ・フンドの地に入植させた。当時の農家の家長もほとんどは亡くなって現在はもういない。
 完成した〝拓魂の碑〟はリアショ・フンド農地全体、そしてブラジリアの町全体を見渡せる高台にあり、故人の供養、そしてこれからのブラジリアの日系農家を見守っていくのであろう。

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