ホーム | 日系社会ニュース | 食中毒死事件=「腐乳と豆腐の区別を」=食料衛生説明会に130人

食中毒死事件=「腐乳と豆腐の区別を」=食料衛生説明会に130人

2006年2月11日(土)

【既報関連】サンパウロ市衛生局は九日、リベルダーデ区のレストラン、フェイランテ、食料品店を対象とした食料衛生管理に関する説明会をサンパウロ商業協会(ガルボン・ブエノ街83)で開いた。約百三十人の関係者が出席、当局の説明を受けた。
 これは昨年末、同区の食料品店で販売された「腐乳」が感染源と見られるボツリヌス菌中毒で中国人女性が亡くなったことを受けたもの。今年に入り二食料品店が営業停止処分となっている。
 疫学の専門家であるリカルド・ロボ監督官は、ボツリヌス菌の感染経路や発生原因を挙げ、感染の際の症状、潜伏期間などを説明したうえで、「果物、野菜、肉類、保存食品など何にでも発生する可能性があるので、保存方法には特に留意して欲しい」と注意を促した。
 市衛生局の食品担当官のマルコ・ヴィジラット監督官は法的な立場から、食品衛生法に関して解説。九日に行われた監査で撮影された実際の写真を提示しつつ、「ポルトガル語での食品表示がないものや食品を地面に直接置くのは禁じられている」などと説明した。
 出席した日本料理店の店主は「リベルダーデの食の問題だから大事なこと。今回がいい機会だと思う」と評価したうえで、「ただ、豆腐と腐乳を混同しないよう、しっかりした説明をして欲しい」と注文をつけていた。
 説明会後、質疑応答なども行われ、カラオケ店勤務の男性は「夜間、リベルダーデ広場周辺にゴミが散乱している。市で何か対策を講じて欲しい」と発言する姿も見られた。
 会では、後日行われる安全衛生コースへの参加を求め、殺鼠剤の無料配布も行った。
 説明会のコーディネーターを務めたセ区役所リベルダーデ担当のフェルナンド・ヒロさんは、「みんなの意識の向上でリベルダーデを良くしていければ」と語った。

image_print