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農場主が事故死=SMアルカンジョ=トラクター作業中

2006年2月15日(水)

 【サンミゲル・アルカンジョ】去る九日午後二時ごろ、当地のレチーロ地区で急斜面のイタリアぶどう畑を消毒中だった谷元俊一さん(55)が、トラクターのハンドルを制御できず、小川に転落、胸部を打撲して急死した。
 イタリアぶどうは、今季、十年振りともいわれる高値で、谷元さんの畑もたわわに実り、収穫は間近だった。四人の子供たちは在日中。急に寡婦となったミエ子さんは、畑まで十キロもあるので、トラクターの運転に苦労している。 
 谷元さんは、六〇年、長崎県から渡航、オウリニョスに入植、サンミゲル・アルカンジョには八八年移転した。長い間、イタリアぶどうのメイアで苦労を重ねながら、四人の子供を育てあげた。子供たちは日本語学校でも成績は優秀だったという。
 また、谷元さんはまじめな性格で、熱心なカトリック信者。地域社会にも多大な貢献をしていた。葬儀にはタピライ市から長山神父が駆け、手厚い野辺送りが営まれた。多くの参列者があり、急死を悼んだ。(桜井忠さん通信)

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