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コロニア芸能祭を「一流」に=今年、改革試みる委員会=ブラジル社会への普及=若い層を引きつけたい

2006年2月18日(土)

 コロニア芸能祭は、今年、脱皮を試みるという。改革は、いくつか行われるが、めざすところは、コロニアの一流の芸能の披露、非日系人をも含めたブラジル人にも魅力的な催しであること、さらにブラジル社会に対して日本芸能のショーウインドウ的役割を果たせるほど上質であるとの評価を一定させること。そのため、演目は例年に比較し、減るという。
 芸能祭は、今年第四十一回。「移民の日」の行事の一環として、来る六月、二日間にわたって行われる予定だ。演目の数の多さでなく、内容を濃密にしたプログラムづくりを行う。日系人だけでなく、非日系の若い層の参加をうながすことで、ブラジル社会への日本芸能の普及、新たな絆の構築をはかるという。
 十六日午後、文協芸能委員会の頃末アンドレ委員長、楠本留巳副委員長、高橋五男委員、中野恵市委員が語ったところによると、新しい芸能祭にするための提案を受け、実現に向けて着々準備中だという。
 まず出場希望者の選考は、既存の芸能組織に大幅に選考を委ね、もっともすぐれたものを推薦してもらう。
 例えば、和太鼓は「セレソン・ブラジル」が考えられる。優秀な演奏者ばかりを選んで代表チームを芸能祭の舞台に立たせる。「よさこいソーラン」は、全伯的大会の各カテゴリアの第一位チームのみ出場。歌謡も同様である。代表的団体が指名した歌手だけがひのき舞台に立つ。日本舞踊、民謡は、従来どおり、主催者(文協芸能委員会)が予選選考会を行う。四月二日を予定。
 もう一つ大きな変更は、演目の解説を日ポ両語で行うこと。日本語を理解しない観衆・聴衆にも日本の芸能の内容を理解してもらおうとの意図がある。芸能祭は、日系人のみが楽しむのではなく、三世、四世、非日系人に「普及する」ことを重要視する。他日、非日系団体から文協芸能委員会に対して「こういうだしもの(上演者)を〃派遣〃してほしい」という申し入れが行われるように、布石するわけだ。「芸能祭がショーウインドウになる」の意味はここにある。
 頃末委員長は「(参加者に)日本に行って、日本芸能を観ている、という思いにさせる。それほど、質を高めたい」と力説した。
 芸能祭について、くわしい説明をほしい人は、次のメール・アドレスまたは電話で照会すればよい。
 eメール bunkyosp@bunkyo.org.br
 電話11・3208・1755(エリアーナ)。

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