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野尻アントニオ氏遺稿=『日本の詩歌』出版

2006年2月21日(火)

 二〇〇四年二月に亡くなった野尻アントニオ氏(サンパウロ人文科学研究所理事長)の遺稿集『POESIA JAPONESA(日本の詩歌)』が、このほど刊行された。
 同著は日本における短歌や俳句、詩の歴史をポルトガル語で解説するとともに、日本の古今の作品やコロニアの作品、作者の経歴などを日ポ両語で紹介している。
 野尻さんは一九三〇年サンパウロ市生まれ。大学で法学を修めた後、弁護士として活動する傍ら、芥川龍之介、太宰治など日本の小説家の作品翻訳にも携わってきた。人文研理事長のほか、「コロニア文学」の代表もつとめた。
 〇四年に死去した後に未発表の原稿があることが分かり、友人の大浦文雄さん(スザノ)や前山隆さん(阪南大学教授)ら友人の手によって刊行が進められてきた。
 人文研(文協ビル三階、電話11・3277・8616)で取り扱っている。一冊二十レアル。

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