ホーム | コラム | 樹海 | コラム 樹海

コラム 樹海

 県連史上はじめて、二シャッパが提出される公算がでてきた。現中沢体制の副会長、高橋一水・高知県人会長を押すシャッパと、反中沢派が中心となった松尾治・福岡会長のそれだ。松尾さんといえば文協副会長という重責を担い、百周年祭典協会でも総務委員長の吉岡黎明さんを補佐して活躍する▼〇四年二月、松尾さんが福岡県人会で会長になったのも、会を二分する裁判沙汰を納めるために担ぎ出されたことは記憶に新しい。準二世という生い立ちからポ語にも堪能で、広い人脈と温厚な人柄が〃火消し〃役として注目された。今回もそれに似た役割が求められたようだ▼現執行部からの複数名を含め、すでに十五人ほどが同調しているとの話も聞く。なにか対立が起きると、「一世対二世」という構図で分析されることが多い。今回もご多分にもれず、反中沢派は二世勢力が中心だ。ただし、県連顧問らがそちらについている現状を思えば、むしろ二世と一世の連合軍か▼県人会の活動はいずれ二世が担うとの声もある一方で、お国言葉による母県とのつながりこそが命との意見もある。そんなお国言葉勢からすれば、県連は一世最後の砦ともいえる団体▼建設的な議論は大歓迎だが、感情的な足のひっぱりあいはみたくない。まして、県連を二分するようなしこりを残す結果は避けてほしい。百周年を目前に、だれが御三家の一角を担うのかは大きな話題だ。事態は流動的で、まだまだ両派の話し合いは続けられている。最終的にどう折り合いをつけるか――〃火消し〃役の采配が注目されそうだ。   (深)

06/03/16

image_print