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上原氏の続投確実に=百周年協会=執行部選挙は単一シャッパ=29日の定期総会で承認へ=選挙法改正が影響か

2006年4月21日(金)

 単一シャッパ提出、上原現体制で百周年へ――。ブラジル日本移民百周年記念祭典協会(上原幸啓会長)は今月二十九日に定期総会を開催する。これにあたり十九日、唯一の新執行部候補シャッパが提出された。文協会長を理事長とする「百周年への連合シャッパ」(Uniao Pro Centenario)。今回の選挙によって決定される新執行部が三年の任期を得、百周年の牽引役を担うことになる。
 先月十八日の理事会で選挙法の改正が行われ、シャッパに必要だった三十三副理事長団体が四十団体に引き上げられた。これにより、理事長団体、六人の監査(補充含む)の合計四十七団体の連記が必要となった。
 役員改選をめぐっては、二月に発足した「樹の会」の動向が注目されていた。しかし結局対抗シャッパが出されることはなく、一九日の期限までに提出されたのは上原氏を理事長とするシャッパのみ。総会は、これから三年間の上原体制を信任する場になる。
 なお当日は、昨年度の事業、会計報告、本年度事業、予算計画が審議されるほか、昨年末までに募集された百二十四の新プロジェクトが承認される見込みだ。
     ◎
 十九日に提出されたシャッパの連記団体は次の通り。
【理事長団体】=ブラジル日本文化協会
【副理事長団体】=援護協会、県連、商議所、日文連、パライーバ日系連盟、リオ文体連、カンポグランデ文体連、ノロエステ連合、クリチーバ文協、聖南西連合、アルトソロカバナ連合、リ・プレット文協、ミーナス文協、オザスコ文協、スザノ文協、グアルーリョス連合、サントス日本人会、聖中西部連盟、ゴイアス文協、レシーフェ文協、ヴィトリア文協、リベルダーデ商工会、カンピーナス文協、サンタクルス病院、日本語センター、サンタカタリーナ文協、サントアンドレ百周年協会、アルトパウリスタ連合、聖北部連合、サウーデ文協、コーペルコチア、日本カントリークラブ、青年会議所、モジ文協、アルモニア学生寮、日系研究者協会、赤間学園、ボーイスカイウトサンパウロ連盟、沖縄県人会、ドラードス文協(以上四十団体)。
 【監査役】=ヤマダ・タカオ(Aditec Adm Tec ContabilLtda)、アリエ・テツジ(ブラジル日本文化協会)、ヤギ・ネルソン(New Vision Viagens e Turismo Ltda)。【補充監査】=香川公宏(カストロ連合)、クリタ・クラウジオ(ブラジル日本文化協会)土屋オスカル(ブラジル相撲連盟)。

 対抗シャッパ提出ならず
   ―――樹の会関係者に聞く

 今年二月に発会した「樹の会」の動向が一部コロニアの耳目を集めていた。
 というのも二十六人の発起人(代表者は未定)の多くを一世が占め、昨年の文協選挙に立候補した谷氏やその支援者が名を連ねていたため、百周年選挙への向けての組織作りと考えられていたからだ。
 「まあ、そういう考えもあったんですが、副理事長団体が四十必要っていうんですから、してやられたって感じですよ」と樹の会発起人の一人は苦笑いする。
 同会発起人のなかには、団体役員やその長も多く、十数団体がシャッパ作成に賛同していたが、先月の選挙法改正でさじを投げたという。
 百数団体しか被選挙権を持つ団体しかいない協会内で別シャッパを組むのは、事実上不可能となるからだ。
 「まあ、つぶされたってことですよ。我々は独自で活動していきます。百周年協会とは並行してね」。
 樹の会は今月二十日、リベルダーデ区で事務所開きを行い、来月二十一日に創立総会を予定している。

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