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大耳小耳

2006年4月28日(金)

 〃アマゾン開拓の父〃上塚司は熊本県出身、神戸商業学校(現・神戸大学)卒業後、衆議院議員にまでなった。上塚周平の従弟にあたる。彼が開設したアマゾニア産業研究所の試験場で丈が他より高く、枝が出ていないジュート(黄麻)優良種二本が発見され、一本は増水で倒れて水に流されてしまったが、もう一本の茎に付いた十粒の実を採取する。三七年には約十トンのジュート繊維が尾山良太らの手で作られたのは有名な話だ。ジュートはその後長年にわたりアマゾン川流域の主要な産物となった。
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 ミナスのポソス・デ・カルダスを訪れた。サンパウロの州境にあるこの町を歩くと、警官の姿をほとんど見かけないことに気が付く。そこら中をパトカーが走るサンパウロの状況と比べて何とも平和な印象を受けた。ところが同市の日本庭園改修工事完成式を取材した折に聞いたところでは、庭園の池に泳ぐ錦鯉が盗まれることがあるという。鑑賞用なのか、それとも食べてしまうのかは分らないが、やはり一〇〇%安全、という訳には行かないようだ。
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 二十六日に開かれた百周年協会執行委員会の記者会見。予定一時間のうち半分以上を創立以来の協会の説明に費やし、委員会自体の発表は何もなし。第一回会合ですでに先送りが決議された四大プロジェクトについて、記者席からは「箱モノに日本政府から金は出るのか」と質問もあり、時間の浪費とその不勉強にウンザリ。

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