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東西南北

2006年5月11日(木)

 連邦最高裁のグラウ判事は九日、サントアンドレ市汚職に関与した疑いで検察庁がジルセウ前官房長官を再捜査する必要はないとした仮処分を出した。再捜査に値する新事実がないのが理由。前官房長官は一二〇万レアルの賄賂を受け取ったと元市長の兄弟に告発されていた。
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 サンパウロ州リベイロンプレット市で九日未明、年金生活者(67)が公立病院UBDSの救急科を出た一時間後に心臓マヒで死亡した。高血圧と糖尿病を患っていた男性は、七日以後同病院で三度診察を受けたがすべて帰宅を命じられ、四度目は点滴を受けただけだった。検察庁は昨年以降同市で発生した四件の死亡事故を、公立病院の治療怠慢の疑いがあるとみてすでに捜査を始めている。
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 サンパウロ州サンベルナルドカンポ市で八日、十三歳の少年二人が石油タンク内に花火かマッチを投げ込みタンクが爆発。二人は二〇〇メートル吹き飛ばされて即死。
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 パウリスタ大通り沿いトップセンター内の映画館トップシネが十二日で閉館。賃貸料値上げが理由だという。
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 十九日から全世界で一斉に上映される「ダヴィンチ・コード」の公開禁止をジンバウジ下議(PSB)が申請した。サンパウロ市サントアマーロの第二民事法廷は連邦令に従い、信教の自由を優先すると同申請を却下した。先にベストセラーとなった同名の著書は、聖書や教理に異説を唱え既成教会の欺まんを間接的に指摘した。カトリック教会の伝統にも抵触し、ブラジルの歴史も書き直すことになりそうだ。全伯司教会議(CNBB)は信徒に鑑賞を禁じた。教会は同書をフィクションというが、説得力があるので信徒への影響は大きい。

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