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レシーフェ=岩田さんに名誉州民章=日系初、養鶏業への貢献で

2006年5月27日(土)

 「家族を始め、支えてくれた全ての人と共に受章したと思っています」
 レシーフェ文化協会の元会長で養鶏業、岩田健一さん(54、長野)のペルナンブコ名誉州民章授与式が二十五日夜、州議会であった。日系人としての受章は初めて。
 州内養鶏業の発展に寄与、雇用促進など地元の活性化に貢献したことが認められた。
 レシーフェ総領事館の伊藤榮治総領事を始め、地元日系団体関係者ら約二百五十人が式典に出席。
 両国歌斉唱後、壇上で名誉州民章が手渡され、東北伯地方の舞踊、マラカトゥの華やかな衣装が記念品として贈られた。
 推薦人のアントニオ・モライス議員は、日系移民の苦労に触れ、参列した岩田さんの両親、国一、タイさんに対し、「ペルナンブコに来てくれてありがとう」と感謝の言葉を述べた。
 岩田さんは七歳で家族と来伯。同州連邦農業大学を卒業後、千葉の畜産センターでの研修中に和子夫人と知り合い、ブラジルに呼び寄せ、結婚。三男一女の父親でもある。
 帰国後、養鶏業を営むかたわら、レシーフェ日本文化協会の会長を二〇〇一年から今年三月まで務めた。新会館建設にも尽力、昨年十月には盛大な開館式を行うなど、地元日系社会の発展にも献身した。
 式後、提灯と紅白幕で飾られた裏庭で催されたカクテルパーティーで和子夫人は、「子どもの頃からコツコツ働いてきた人が、皆に理解してもらって嬉しい」と満足そうな笑顔を見せていた。

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