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■ひとマチ点描■日本の物にホッとする

2006年7月13日(木)

 「リベルターデ広場の朝のラジオ体操に黒い服を着た人が参加している」。人目を引いていたのは、アメリカから旅行のために来伯していた宮崎大二郎さん(74)。大学卒業後に日本で10年ほど働き、それから40年間はアメリカに住んでいる。
 参加のきっかけは「朝に少し体を動かすんだが、ホテルの外から懐かしい音楽が聞こえてきたから」。
 「ここではきれいな昔の日本語が聞けて驚いた。アメリカでは英語が入ってしまうからね」。世界的には醤油は「ソイソース」。餃子は「チャオズ」。焼きそばは「チャオメン」。物の呼称が日本語のまま定着しているということに感激。うれしそうに顔をほころばせた。
 「リベルダーデは日本の旧態がそのまま残っていて、(ロサンゼルスにある)かつてのリトル東京の雰囲気を思わせるよ。日本を遠く離れていると日本のものにホッとしてしまう」。
 滞在中の一週間、毎朝ラジオ体操に参加した。移民資料館でも感銘を受けて「また来たい」と5日サンパウロを後にした。(稲)

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