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百周年公演「先人に捧ぐ」=雪村いづみさんからメッセージ=「まもなく、そちらへ」

ニッケイ新聞 2008年10月22日付け

 ニッケイ新聞社主催の日本移民百周年記念公演「先人に捧ぐ――汗と感動のグランドステージ 雪村いづみVS沢竜二&宝塚OG」が十一月に三回行われるにあたり、江利チエミや美空ひばりと共に「三人娘」と称された雪村さん本人から本紙読者に対し、「三人娘!のトンコです」という心温まる元気なメッセージが届いた。
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 皆様、こんにちは。雪村いづみです。まもなくそちらに行きます。
 私はヒコーキが苦手でしばらくは外国にいきませんでした。でも私の青春そのものだった「三人娘」の美空ひばりさん、江利チエミさんは遥か昔にブラジルに伺っているんですよね。そのブラジルが今年百周年とお聞きして、とても感慨ぶかいものがあります。苦労に苦労を重ねて現在の日系の方々の立派な生活があると思うと先人たちを尊敬せざるをえません。
 その素晴らしい日系の方々が活躍しているブラジルに初めていくのですから何を歌ったらいいか考え中です。でも間違いなく歌いたいのはお嬢(ひばりさん)、チーちゃん(チエミさん)の歌です。本物のお二人の歌を聞かれた方には不満足かもしれませんが、本当に親友だった私が思いを込めて歌いますから、ぜひ聞いてくださいね。
 また今回ご一緒する沢竜二さんとは三十一年ぶりの共演です。お互い七十歳を過ぎてブラジルで同じ舞台を踏むのもなにかの縁ですね。みなさまとお会いできる日を楽しみにしております。
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 十一月の公演は二時間半のショー。第一部「大衆演劇 大スペクタクル早替り お里沢市―壷坂霊瞼記より」では、沢さんと劇団メンバーほか、丹下セツ子さんも登場。迫力ある殺陣と衣装の早替りを披露する。
 第二部「良き昭和 ひばり・チエミと共に」では、雪村さんが往年の名曲の数々を披露。ヒット曲「ブルーカナリー」以外に美空ひばりの「悲しき酒」、江利チエミの「テネシー・ワルツ」なども予定されている。
 第三部「日本の情景 春夏秋冬」では沢さん、雪村さん、丹下さん、宝塚歌劇団OGの麻乃佳世さん、五条まいさん、二葉かれんさん、かずゆうとさんらが勢ぞろい。民謡メドレーや同歌劇団の懐かしい歌の数々の合間に、助六太鼓が加わるという豪華版だ。
 サンパウロ市の文協大講堂公演は十一月八日午前十一時と午後三時からの二回。協力券は三十レアルでニッケイ新聞(11・3208・3977、ルーシーまたは山根)において先着順で好評発売中。モジ市立教育センターでは十日午後七時半から。

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