ホーム | コラム | 樹海 | コラム 樹海

コラム 樹海

 もうすぐドイツW杯が始まる。優勝しか眼中にない国、ブラジルに住んでいると、ついその状態になっている自分に気づく。至難だが、自他ともに許しているように、可能性は高い▼ブラジルはG7とかG8と呼ばれる先進国でないが、サッカーに関しては、独自で一流の先進国だ。競技者人口の裾野の広がりと、年少者から成人層までの育成システムは、よそで考えられているより、はるかに優れていると思われる。競技者の多さは、もちろん有名選手になれば豊かな暮らしができるという夢を追う者が多いからだ▼国内各地にあるクラブは四百余り、秀でた技能が認められれば海外のクラブから誘いの声がかかる。毎年欧州、中東、日本はじめアジアへ数百人が動く。現在、日本のJリーグ1部(J1)のクラブに四十人ほどの選手、監督、コーチが所属し、リーグを盛り上げている。ブラジル人を抜きにして、J1の活況は考えられないほどだ。今度のW杯出場国の中でブラジル出身監督が四人。指導者としても高い評価が得られていることがわかる▼さて、W杯大会の勝負の行方を占えば、ブラジルの戦いぶりは競馬馬でいう先行逃げ切り型、各試合で先取得点を上げれば、勢いづいて勝ち進むだろう。守りが他の強国に比較して強力だといえないあたりが、わずかの不安である▼予選でブラジルと対戦する日本は、特に実力を予測する広報面で自分に甘いあたりが気にかかる。先のトリノ冬季五輪の轍を踏まなければいいが、と思う。(神)

 06/05/31

image_print

こちらの記事もどうぞ