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百周年執行委=暫定財務担当に横田氏!?=小松元JICA伯所長が事務方に

2006年6月3日(土)

 ブラジル日本移民百周年記念協会(上原幸啓理事長)は、執行委員会第三回会合を一日に開き、二日午前十時から、記者報告会を行った。同委員会は、協会の活動を加速する目的で設立され、今年四月に二度会合を行っている。
 百周年まで丸二年。加速の年もすでに中盤を迎えた現在でもまだ、組織固めに苦慮しているようだ。
 報告会には、同委の遠山景孝広報担当、吉岡黎明協会総務委員長が出席した。
 懸案であった事務局長の人選について、遠山担当は、週に数度の勤務を条件に、小松雹玄氏(JICAブラジル元所長)の名前を挙げた。
 日本語での文書作成などに通暁しているとして、「皇室や日本政府への連絡を主に行うことになるだろう」と説明する一方、ブラジル政府やコロニアに対しては別に担当者を置くことが必要との考えを示しており、事務組織の確立にはまだ時間がかかりそうだ。
 商工会議所を通じて人選を行っていた財務担当については、該当者不在のまま迎えた会合の席上で横田パウロ氏が自薦、上原理事長もその場で了承したという。しかし、横田氏は四プロジェクトの一つであり、独自の集金活動が協会に承認されているサンタクルス病院増築計画の代表者であるため、記者席から疑問の声が上がった。
 遠山氏はこれに対し、「正式な決定は一週間後で新たな人事までの暫定的なものと考えている」としながらも、「中央銀行の理事も務めた同氏が、ブラジル企業などとの交渉に適任では」との考えも示した。
 幾度も「非常にデリケートな問題」と遠山氏は苦渋の表情を見せ、事務方同様、その人選が難航していることを明かした。
 なお、TVグローボやエスタード紙などから、百周年に対する協力姿勢を取り付けていることを強調、ブラジル国内での広報活動に明るい見方を示した。
 次回会合は七月六日に予定されており、今回同様事務局や財務関係の調整を行っていくという。
 会合には、上原理事長、吉岡黎明総務委員長、在サンパウロ総領事館から、西林万寿夫総領事、楠彰領事、日系五団体代表者、アラサツーバを除く四プロジェクト代表者、青木智栄子(ブルーツリーホテル社長)、栢野定雄(日本カントリークラブ会長)が出席している。

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