ホーム | 日系社会ニュース | 快挙、イタペチニンガ=聖南西相撲で総合優勝

快挙、イタペチニンガ=聖南西相撲で総合優勝

2006年6月13日(火)

 聖南西文化体育連合会(森エリオ会長)、カッポン・ボニート文化体育協会(山下ネルソン会長)共催の「第五十回聖南西相撲選手権大会」が、四日同協会内常設土俵で開催された。
 最高の相撲日和にオザスコ、イタペチニンガ、カッポン・ボニートの三支部から約二百人が参加。幼年、少年、準青年、青年、女子の部、団体の部に分かれて熱戦を繰り広げ、訪れた相撲ファンを沸かした。
 大会は七月二十二、二十三日にサンパウロ州アラサツーバで行われる全伯大会への出場者を決める重要な試合。サンミゲル・アルカンジョ市長のアントニオ・セルソ・モシン氏やカッポン・ボニート市長のジョゼ・カルロス・タラリコ氏、連邦下議候補者のワルテル・イイホシ氏やウイリアム・ウーサンパウロ市市議なども会場に駆けつけ、選手に激励、大会を祝福した。
 第五十回の節目の大会で、見事総合優勝に輝いたのはイタペチニンガ・チーム。苦節五十年、初の栄冠を手にした。
 この総合優勝に大きく貢献したのが同チームの若手選手たちだ。今大会の幼少・幼年の部、準青年男子の部(~十九歳)、五十五キロ超級女性の部などの上位入賞は、彼らによって占められている。大瀧多喜夫連合会相撲部長は「今回の(イタペチニンガの)総合優勝は、彼ら若手力士の活躍があってのこと。これも長年同地で熱心に若手育成に取り組んできた坂下氏の努力の結果」とその理由を話す。
 坂下ヨシヒロ氏はイタペチニンガ講道館を設立し、同地の柔道、相撲界の発展に長年尽力してきた人。多くの関係者がその努力を称える。
 「私達はこの日のためにたくさん練習をしてきました。総合優勝するのが目標でしたので、とても嬉しいです」と話すのは、監督のルイス・カルロスさん(イタペチニンガ講道館所属)。若手の活躍と総合優勝の喜びを満面の笑みで語った。
 イタペチニンガの選手の約九割は非日系人。年少ながら、たくましく鍛え上げられた選手が多い。
 穂園佐武郎元聖南西部長は「ブラジル人の体格のいい選手を小さい時から育てることは大事。是非ブラジルから世界で活躍する選手が出て欲しいですね」と話し、将来のブラジル相撲会を支える世代の活躍を喜んだ。
 なお開会式では予定通り亡き野村丈吾、小林パウロ両連邦下議らへの黙祷が捧げられ、ワルテル氏が代表して感謝状を受けとった。
 主な結果は次の通り。
【総合成績】一位イタペチニンガ、二位カッポン・ボニート、三位オザスコ 【青年男子】一位アラン・ガルボン(CB)、二位マリオ・フラベッチ(OS)【準青年男子】一位ルカス・レイチ(ITA)、二位フランク・マシエル・マルケス(ITA)
【女子五五キロ超】一位クリスチアネ・サカシタ(ITA)、二位マリア・ド・カルモ(ITA)

image_print