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汎パ芸能祭にぎやかに=9都市から400人が出演

2006年6月13日(火)

 日本の踊りの祭典、第十一回汎パウリスタ芸能祭が四日、バストス文協会館で盛大に開催された。当日棄権もあったが、参加九都市で演目数は七十を超えた。午前九時の開演からのべ四百人近くが次々と舞台に立ち、午後五時、トリはバストス文協婦人会の十八番「きよしのズンドコ節」で賑やかに幕を閉じた。主催は汎パウリスタ連合日伯文化協会(川崎ロベルト会長)。
 開演時こそ空席も見られたが、用意された四百席はほどなくすっかり埋めつくされ、百近い補助椅子を出しても立ち見が出るほど。例年以上の大盛況となった。
 出演者、観客とも大半は日系人だが、会場にはビデオカメラを熱心に構えるブラジル人の姿もあった。今年初参加のバストスサン・ジョゼ学校生徒の父兄たちだ。着物も着られる日本の踊りは親子ともどもに好評で、次は七月の卵祭りに盆踊りを披露したいと、これからも稽古を続けることに決めた。
 会場に入りきらないほどの観客と出演者にもかかわらず、混乱が懸念された昼食時も含め、全体の進行はきわめて円滑に運ばれた。行き届いた準備はもちろん、時に臨機応変の対応ぶりを見せたバストス文協の運営能力の高さは特筆に価する。
 特に、男性関係者のひとりに「われわれは指示どおりにやっているだけ」と苦笑まじりに言わせた婦人会は、その端倪すべからざる団結力と実行力によって主役から裏方までのすべてをこなしてみせた。卵祭り、ヨサコイソーランと、今後も休みなく出番が続くバストス文協婦人会が、今やバストス日系社会を支え、盛り上げる大きな存在になっていることは明らかだ。
 この日はまた、バストス市長ナタリーノ・シャーガス氏、汎パウリスタ連合日伯文化協会会長ホベルト・カワサキ氏、バストス日系文化体育協会会長の大野悟郎氏、スダメリス銀行バストス支店長ジョゼ・フルタード氏らが出席し、新しくなった舞台と幕の正式なお披露目も行われた。

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