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■ひとマチ点描■リベイラ名物

2006年7月5日(水)

 マンジューバの握りをどうぞ?――。イグアッペで獲れる小魚、マンジューバ。サンパウロ市ではフリッタでお馴染みのこの魚も、地元では刺身で食されている。生で食べられるのは新鮮なうちだけ。いわば〃リベイラ名物〃だ。
 6月10、11日にレジストロで開かれた第11回寿司祭り。同地婦人会の柳生てるゑさん(69歳、2世)によれば、「小さい頃からよく食べてるし、時期(11月―2月)になればバケツで簡単にとれる」そうだ。
 魚の調理をよく頼まれるという柳生さん。幼い頃から身近に接しているだけに、手伝ううちに自然と締め方を覚えたという。
 まず三枚におろし、酢と塩で洗う。「よく洗う事が大事ね。三回くらい洗うの」。その後、一時間ほど酢につけておくと生臭さがとれるのだそうだ。「きゅうりを浅漬けする感じ。難しくないですよ」。
 今年の祭りでは60キロのマンジューバが用意された。1キロで60匹ほどというから、ざっと3600匹。さばくのにかかった手間は相当のものだろう。
 川で釣りをする人の間では、釣った魚をバナナの葉に包み、砂を掘って火で焼いて食べるのが流行らしい。「土人のやり方だった」とか。新鮮な時にその場で食べるのが、美味。魚場ならではの知識、方法が受け継がれている。(稲)

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