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2008年にらみ来伯ラッシュ=母県から訪問団続々=日本移民百周年も視野に

 ブラジル訪問ラッシュの兆し――。七月に入り、日本の地方自治体からの訪問団来伯が続いている。二十日には京都から初めてとなる府議会友好視察団八人が、翌二十一日には第二アリアンサ入植八十周年記念式典に出席するため、鳥取県から副知事、県議ら十一人が来伯した。今週末には、アラサツーバで開かれる全伯相撲に出場するために石川県から選手団、秋田県本荘市からも市長ら十七人からなる由利本荘追分会一行がブラジルを訪れる。さらに三十日の茨城県人会四十五周年には県知事一行が来伯、八月以降も県人会の周年事業が続く。日本移民百周年を二年後に控え、母県からのブラジル訪問はこれからも続きそうだ。

京都=府議会初の議員友好団=08年に知事初来伯も

 京都府議会始まって以来、初めての議員視察団が十九日に来伯した。この京都府議会友好代表団(酒井国生団長=府議会議長)一行十人は翌二十日午前、在聖総領事館を訪問したあと文協を訪れ、日系団体代表者と懇談した。
 まず酒井団長は「百周年には山田啓二府知事も来伯して友好発展に協力したいとの意向をもっている」と説明。京都府は四十七都道府県の中で唯一、知事の来伯がなかった。今回を〃先発隊〃と位置付け、友好団に参加している八府議は各界を代表する存在であり、〇八年には府知事が初来伯する可能性を示唆した。
 日系社会側からは文協の関根隆範副会長、援護協会の酒井清一会長、百周年記念協会の吉岡黎明総務委員長、田中洋典祭典委員長らが各団体の活動を紹介した。なかでもサンパウロ祭典本番の概要説明に、一行は興味深そうに聞き入っていた。
 田中祭典委員長は、〇八年六月の日本文化週間では日本の著名人の講演会や伝統舞踊の公演などの文化紹介、さらに屏風、刀剣、鎧兜などの展示もしたいと語り、協力要請をした。
 加えて同記念協会から各県の観光ポスターを集めた展覧会を当日開催するとの呼びかけがあり、酒井団長は「今回二十枚持ってきたのでさっそくお渡しします」と申し出た。
 明田功副団長(府議会議員)はその場で、資料として配られた移民史映像作品台本のたたき台をざっと読み、「初期移民は大変な苦労をされながら、大和魂をもってブラジルに貢献されてきたことに感銘をうけた」と語った。「府議会として初めての使節団であることを反省し、今後、日伯友好にできる限りの支援をしたい」などとのべ、百年祭にむけて強い参加の意思があることを示した。
 一行は着聖した十九日に、イビラプエラ公園の慰霊碑に顕花、商議所で懇談、サンパウロ州議会を表敬訪問した。酒井団長は同議会記念メダルと記念品を授与された。
 二十日はこの懇談会のあと移民史料館を視察、夜はブラジル京都会と交流会。二十一日は京都府出身の西村俊治氏をサンパウロ州ポンペイア市に訪ね、ジャクト社や西村農工学校を見学する。
 二十二日(土)は県連主催のフェスチバル・ド・ジャポンで京都会ブースを訪問し郷土食を味わう。二十三日はリオ、二十四日はイグアスを訪れたあと、二十五日帰路に着く予定。

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