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ウジミナスに新取締役=中川東京事務所長が着任

2006年8月19日付け

 ウジミナス(株式会社ミナス・ジェライス製鉄所、本社=ベロ・オリゾンテ市)にこのほど、新しい取締役として日本から中川博之さんが赴任した。同社では十六年にわたり日系人の取締役が日本側代表をつとめてきたが、その退任にともない、中川さんが新取締役として着任したもの。日本からの取締役派遣は今回がはじめてのことだという。新日本製鐵時代の上司で、現在CIATE(国外就労者情報援護センター)専務理事をつとめる田尻慶一さんと本紙を訪れた。
 新日鐵で長年勤めてきた中川取締役は、一九七四年から七九年、八八年から九三年まで二度にわたり、同社のリオ事務所に駐在。二度目の赴任では所長をつとめた。子会社を経て、着任前はウジミナス東京事務所長。今年三月の総会で取締役就任が決まり、五月に着任した。
 中川さんは現在六十八歳。二度のブラジル駐在を振り返り、「やはりブラジルが好きですから。最後のご奉公と思って決心した」という。
 業界一位のミタルが同二位のアルセロール社を買収するなど、世界的な再編が進んでいる鉄鋼業界。現在好調な収益をあげているウジミナスも「この再編の波と無関係ではない」と、中川さんは語る。コスト競争や経営効率化の必要性を強調するとともに、「ウジミナスは、新日鐵や日本との関係も深い。日本側としてもバックアップして、しっかりとした関係を築きたい」と抱負を述べた。

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