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クリチバに県事務所を設置=兵庫県人会=母県訪伯団を歓迎=武田出納長「心の絆を大切に」

2006年9月7日付け

 兵庫県から武田政義出納長、藤井英映(国際交流課)課長補佐、県立美術館から越知裕二郎・館長補佐が来伯、三日にブラジル兵庫県人会が主催した歓迎会に出席した。
 今回の来伯は、パラナ州クリチバに開設した兵庫県ブラジル事務所のPR活動、八日に行われるパラグアイ日本人移住七十周年式典に出席、アルゼンチン兵庫県人会訪問などが目的。
 武田出納長は、九五年の阪神淡路大震災を振り返り、「ブラジル、南米諸国から物心両面の支援をもらった」と感謝の言葉を述べ、今月末から県で開催される「のじぎく国体」に県からの招待を含め、ブラジルから三十五人が訪れることについて、「見事に復興した神戸を見てもらいたい」と歓迎の意を表した。
 「県がみなさんを忘れることはありません。心の絆を大切にこれからもよろしくお願いしたい」とこれからの繋がりも強調した。
 ブラジル兵庫県人会のオリジナルで今年七月の「日本祭り」で初披露された『兵庫音頭』の振り付けなどを指導した横田幸衛さんに県人会から感謝状が贈られ、武田出納長は国体のブローチを贈った。
 和井武一・県人会名誉会長の音頭で乾杯が行われ、出席した約六十人が母県との絆の強さを確認した。
 兵庫県ブラジル事務所は姉妹州であるパラナ州との交流、ブラジルとの経済交流を目的に開設。業務内容としては、貿易・投資情報の収集、各種経済、友好交流事業の推進、パラナ州政府等関連機関との連絡調整が挙げられている。姉妹州県提携を結んだ一九七〇年から連絡事務所として設置されていたが、百周年やそれにともなう日伯経済交流を見据え、このたび正式な県事務所として活動を開始した。
 今年四月から活動しており、所長にはパラナ兵庫県人会の山下亮会長が就任、人件費、管理運営費に年間千三百万円の予算が充てられている。
 現在、保存活動が行われている旧神戸移住センターについて武田出納長は、「知事も大変関心を持っている。〇八年までにはどういう形になるか姿が見えるようにしたい」と話した。
 なお、越知館長補佐は百周年に関連し、文化事業を推進したいとの考えから、サンパウロ、パラナ両州の美術館を視察、三人は十日に離伯する。

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