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執行委総入れ替えか?=百周年記念協会=吉岡総務委員長辞任へ=現実路線に方向転換

2006年10月5日付け

 百周年再生へ――。先月執行委員長に就任するも現在訪日、百周年協会改革の大鉈を振るうことが期待されている松尾治氏の帰国を前に、遠山景孝・執行委広報担当が抜本的な人事改革案を進めている。執行委員会は総解散、渡部和夫氏を含む協会顧問らを協会の諮問組織(Conselho Consultivo)にシフト、吉岡黎明総務委員長には二日、〃引導〃を渡したようだ。理事会を除いた協会中枢組織の総入れ替え――。この遠山案は十日の執行委員会で討議、承認後、翌日の記者会見で発表される見通しだ。
 「夢のようなことではなく、現実路線で取り組まなければ。日本依存の考えを切りたい。松尾氏も日本で実感したと思います」
 現在訪日中の上原幸啓・百周年記念協会理事長、渡部協会顧問、松尾執行委員長に〃下駄を預けられた〃遠山氏は、本紙の取材に「松尾体制を作るため、現在の執行委員会、小委員会は全員辞職」と人事改革の腹案を示した。唯一、中矢レナット財務委員長は留任する。
 今月二日には、吉岡総務委員長の辞意を確認、新総務委員長には、原長門氏を考えているという。
 協会の機能不全の理由を「問題は委員会同士の連携のなさ」と指摘、「十三委員会の委員長が執行委員になるべき」。執行委員会直属にすることで、実行、即効力を期待する。
 現在の執行委員、渡部顧問らは、協会の定款にありながらも、メンバーのいない諮問組織にシフトさせる考えだ。
 「とりあえずは、みなさんに第一線を退いてもらう。新メンバーに関しては松尾氏帰国後に調整を行う」ため、五日に予定されていた執行委員会も十日に延期している。
 松尾新体制確立に向け、〃遠山裁き〃が起死回生となるのか――。松尾氏は今日五日帰国する。

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