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「働く人」を選挙民は知っている=サンパウロ州州議に初当選=レジストロの元〃サムライ市長〃=折り紙付きの親日家

2006年10月12日付け

 【レジストロ】長い戦い、統一選挙の選挙戦が終わった。その結果、サンパウロ州議員選挙に三十数人が立候補した日系人は、前回同様、一人も当選することができなかった。レジストロでは大の親日家、前レジストロ市長サムエル・モレイラ・ダ・シルヴァ・ジュニオールさんが十万九千二百二十五票を獲得して見事当選、ヴァーレ・ド・リベイラ地方で初のサンパウロ州議員となり市民は喜んでいる。
 サムエルさんは二期、八年間にわたって、レジストロの市長を務め、二〇〇〇年には雑誌「Isto e 」のサンパウロ州内市長のランキングで一位となった。
 KKKK(旧海外興業株式会社)の建物の修復と移民資料館や文協会館の建設、灯篭流しや寿司祭りを始め数々の文協との共催行事で協力を惜しまなかった。その催しの開会式の挨拶で「日系コロニアの皆さんのお陰で、市役所も良く働いていると、市民の皆さんに言われ、喜んでいる」というのが口癖で、謙虚な人でもある。
 サムエルとサムライは語呂が合う。非日系ではあるが、がっしりとした体躯と風貌は古武士を思い起こさせる。実行力、決断力、勇気を持っている。姉妹都市中津川を訪れたとき、強行日程を一分の遅れもなくこなし、こんな市長は今まで初めてだと、日本の人々から「サムライ市長」と名づけられたと言う。
 本人もサムライの名が気にいっているに違いない。サムエルさんは、八年間のレジストロ市長の任を終えた〇四年十二月、在任中世話になった日系コロニア団体の代表を招き、サンパウロでお礼の夕食会を催した。そのレストランの名前は「サムライ食堂」。
 今回、サムエルさんはレジストロで一万九千九百十四票を獲得したが、一年半という短期間、地区区長を務めたサンパウロ市のサンミゲル・パウリスタ地区で一万八千六百八十四票を獲得した。これは、いかにサムエルさんが良く働いたか、そして市民がそれを評価したか、を示した結果だと思われる。
 サムエルさんがヴァーレ・ド・リベイラ地方のため、サンパウロ州のため、日系コロニアのため、尽力してくれることをレジストロ市民は期待している。(金子国栄さん通信)

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