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大耳小耳

2006年10月12日付け

 松尾治百周年執行委員長は十一日、記者会見で吉岡黎明総務委員長の退任を明らかにした。「一人で処理できないほど、色んな仕事を抱えすぎているので…」ということらしく、コーディネーターや小委員会での活躍を期待したいという。今後は総務委員長の役職を置かず、仕事を分散させ、総務の仕事を行っていくようだ。総務は組織の要。今後の改革を期待したい。百周年事務局の本棚に置かれた「できる会社は総務が強い」という本の背表紙がひときわ目立った。
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 「あと三十年若かったらブラジルを舞台に面白い映画を何本も撮れたんだけどな」。三船敏郎、加山雄三、夏木陽介、上原謙ら豪華絢爛たるスターを使って六十八本もの映画を撮影してきた松林宗恵監督。来伯以来、各地の本願寺を特派講師としてまわりながら、そう思ったという。八十六歳とは思えない溌剌とした話し振りで、ユーモアたっぷりかと思えば舌鋒鋭く日本の世相を斬る。その言葉には胆力がこもる。講演会「日本人の心を語る」は本日午後一時から文協大講堂で入場無料。代表作『社長外遊記』も上映。
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 「最後の笠戸丸移民」中川トミさんが亡くなった。百歳。元気に百周年を迎えてほしかったと思う人も多いかもしれないが、それよりも、百歳の誕生パーティを数日後に控えての訃報を残念に思った。自分の人生を話すことがそのまま、ブラジル日本移民の歴史と重なったトミさん。最後の時まで元気に過ごしていたという。

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